【調理学基礎④】調味料の使い分けのコツ

例えば、しょうゆの「濃口しょうゆ」と「薄口しょうゆ」。どう使い分けたら良いのかわからないという人に、代表的な調味料の種類とおすすめの使い方をご紹介します!調味料の使い方をマスターして、お料理上手に一歩近づきましょう!

【調理学基礎④】調味料の使い分けのコツ

しょうゆの種類とその使い方

まず冒頭の例にも挙げた「濃口しょうゆ」と「薄口しょうゆ」ですが、その名の通り色が濃いのが濃口で、透明に近いものが薄口です。色のほか、濃口しょうゆの塩分濃度がおよそ15%であるのに対し、薄口しょうゆはおよそ16%と若干塩分が異なります。

地域によっても差がありますが、一般的には普段使いには濃口しょうゆを、食材の色を活かしたい煮物や汁物、和え物を作る時には薄口しょうゆを用いることが多いようです。

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意外と知らない!?砂糖の使い分け方

一般的に家庭にある砂糖の種類としては、「上白糖(じょうはくとう)」「グラニュー糖」「三温糖」がありますが、同じ砂糖でもそれぞれに特徴があるのはご存知でしょうか。

多くの人が上白糖を特に使用している傾向にあり、もちろん甘味のバランスが良いのが上白糖なのですが、その他の砂糖にも特性があるのです!

おすすめの使い分けとしては、お菓子やパンなど細かい計量が必要なものや、素材の風味を損なわずに甘味をつけたいコーヒーや紅茶などの飲料などには「グラニュー糖」。水分が少なく精製度が最も高いため、調理の際の“ブレ”があまりないのです。

一方で、香ばしい香りをプラスしたい煮物など、料理の際には製造過程で加熱により風味が加わった「三温糖」がおすすめ。三温糖はグラニュー糖や上白糖を作った後の糖液から作ったものなので、加熱回数が多いために茶色く色づいています。

ちなみに、三温糖がグラニュー糖や上白糖よりも価格が高いのは品質が高いという理由ではなく、生産量が少ないためです。

みりん風調味料はみりんと違う!

料理に程よい甘味をもたらしてくれる「みりん」。市販されているものには、「本みりん」と「みりん風調味料」があることをご存知でしょうか。

味にはあまり大きな違いはないので、どちらでも良いと思う人も多いかもしれませんが、違いを知っておくことは大切です。

本みりんはその名の通り、みりん本来の製法によって作られた調味料で、もち米に麹(こうじ)、焼酎などのアルコールで熟成させることにより完成します。本みりんにはアルコールが含まれており、みりん風調味料にはアルコール分を含みません。

ちなみに、「みりんタイプ調味料」というものもありますが、こちらはみりん風調味料にさらにアルコール分と塩を加えたもの。

使い分けとしては、あまり加熱時間がない場合にはアルコールを飛ばす必要がないみりん風調味料を、手軽な価格で味をしっかりとつけたい場合にはみりんタイプ調味料を、さらに味にコクや旨味を加えたい場合には本みりんがおすすめです。


今回は調味料の使い分けについて解説しました。ぜひ使い分けてお料理上手をアピールしてみてくださいね。次回は、正しい調理のための準備について解説します!



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ライフミール栄養士
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編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。