2016年4月10日更新

亜鉛

亜鉛は多くの酵素の成分として重要なミネラルで、細胞の形成や新陳代謝を促進し、免疫反応などに関係しています。また、味覚を正常に保つためにも重要な役割をしており、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きもあります。
亜鉛は吸収率も低くい上に、不足しがちな栄養素なので、意識して摂取するよう心がけましょう。

亜鉛の働きと性質

亜鉛は、細胞の新陳代謝に関わる多くの酵素の成分として重要な働きをしており、成人の場合、骨や皮膚など体内に 2g 程 存在しています。

タンパク質や遺伝情報物質DNAの合成や糖質の代謝、インスリンの合成、免疫反応などにかかわる酵素の成分としてこれらの働きをサポートしています。

関連リンク: タンパク質

また、口の中で味を感じる「味らい」の形成に重要で、新陳代謝が活発な「味らい」は10~12日のサイクルで新しくつくられており、亜鉛が不足することで新陳代謝が鈍化し、味覚異常につながります。
さらに亜鉛は、生殖機能を正常に維持する重要な役割をしています。

亜鉛の食事摂取基準

性別 男性 女性
年齢 推定平均
必要量
推奨量目安量耐用
上限量
推定平均
必要量
推奨量目安量耐用
上限量
0〜5ヶ月 --2- --2-
6〜11ヶ月 --3- --3-
1〜2歳 33-- 33--
3〜5歳 34-- 34--
6〜7歳 45-- 45--
8〜9歳 56-- 55--
10〜11歳 67-- 67--
12〜14歳 89-- 78--
15〜17歳 910-- 68--
18〜29歳 810-40 68-35
30〜49歳 810-45 68-35
50〜69歳 810-45 68-35
70歳〜 89-40 67-35
妊婦
(付加量)
---- +1+2--
授乳婦
(付加量)
---- +3+3--

成人男性では10mg/日、成人女性は8.0mg /の摂取が推奨されています。上限は成人男性で45mg/日、成人女性35mg /日とされています。

妊婦や授乳婦の場合の付加量は、妊婦で+2mg、授乳婦で+3mgが必要とされています。

亜鉛が多く含まれる食材

以下の順で記述します。

  1. 品名
  2. 含有量(100gあたり/mg)
  3. 1食あたりの目安重量(g)
  4. 1食あたりの成分含有量(mg)
牡蠣
13.2mg
2個120g
(可食部)
15.6mg
するめ
5.4mg
50g
2.7mg
豚レバー
6.9mg
50g
3.45mg
牛レバー
3.8mg
50g
1.9mg
鶏レバー
3.3mg
50g
1.65mg
牛肉(肩ロース)
5.6mg
100g
5.6mg
牛肉(もも)
4.4mg
100g
4.4mg
卵黄
4.2mg
17g(1個)
0.7mg

亜鉛の過剰摂取

通常の食事での過剰摂取はほとんどありませんが、サプリメントなどから過剰摂取した場合、銅の吸収を阻害したり、胃の不快感、貧血などの症状が発現する可能性があります。

亜鉛の欠乏症

普通の食事で不足する事はあまりありませんが、偏食や加工食品ばかりの食生活により亜鉛不足になります。

欠乏すると、成人では貧血や味覚異常、肌荒れなどの皮膚炎、うつ状態、抜毛などが起こり、子供では成長障害を起こします。男性では、精子数が減少するなどの性機能の低下に影響しています。

また、免疫反応にも関与している為、亜鉛が不足すると、風邪などの感染症にかかりやすくなります。

関連リンク: 風邪・風邪予防の食事対策

亜鉛の食べ合わせ

穀類や豆などの植物性食品に多い食物繊維やフィチン酸、加工食品に添加されるポリリン酸などは亜鉛の吸収を妨げます。

加工食品はなるべく食べないようにし、特定の食品だけに偏らず貝類、肉類などを含んだバランスの良い食生活を心がけましょう。

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亜鉛不足による味覚障害

食べ物の味を感じなくなる味覚障害には、内臓系の病気や薬の副作用などもありますが、亜鉛不足の人にも起こります。

理由は、人間の舌の表面にある味蕾(みらい)と呼ばれる組織が味覚を感じ取っていますが、その組織の新陳代謝に亜鉛が関与しているためです。

加工食品には亜鉛の吸収を妨げるポリリン酸などの食品添加物が含まれており、加工食品ばかりの栄養バランスが崩れた食生活を続けることで亜鉛不足に陥り、味覚障害になってしまう人が増えています。

特に、栄養バランスを気にしない若者に増えていると言われています。

この記事を書いた人
ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。