ミネラル
ミネラルはたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミンと並ぶ五大栄養素のひとつで、体の機能維持や調節を行う大事な役割を担っています。
ミネラルの種類は多く、100種類以上あるとされています。 栄養素として不可欠なものは必須ミネラルと呼ばれ、現在16種類が知られています。そのうち、13種類が厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」において、健康の維持・増進、生活習慣病予防を目的に摂取量の基準が示されています。
ミネラルの主な役割
ミネラルはそれぞれ、わたしたちの身体の中で様々な働きをしていますが、大きく分けると以下のようになります。
① 骨や歯などの体の構成材料として働く
力ルシウム・リン・鉄など
② 体内にイオン(*1)として存在し、生体機能の調節を行う。
浸透圧の調節や酸アルカリ平衡、筋収縮や神経の情報伝達に働く
カルシウム・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・塩素・リンなど
(*1)イオン:水溶液中などで、電気を帯びた性質のミネラルのこと
③ たんぱく質などと結合して働く(酵素の補助因子、ビタミンやホルモンの構成成分となる)
酵素:マグネシウム・マンガン・銅・亜鉛・鉄・セレンなど
ビタミンB12:コバルト
甲状腺ホルモン:ヨウ素
主要ミネラル・微量ミネラル
体内に比較的多く存在し、1日あたりの必要所要量が100mg以上のミネラルを主要ミネラルと言い、カルシウム・リン・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・硫黄・塩素の7種類とされています。
また、体内に存在する量が極めて少なく、1日あたりの必要所要量が100mg以下のミネラルを微量ミネラルと言います。
有害なミネラルもある事を知っておこう。
ミネラルは、生命活動の維持に不可欠な微量栄養素ですが、中には健康障害を引き起こす有害なミネラルもあります。
主な有害ミネラル
鉛(Pb)・ヒ素(As)・水銀(Hg)・カドミウム(Cd)・アルミニウム(Al)・ベリリウム(Be)などがあり、多量に蓄積すると、代謝機能や生理機能を損なわせるなどの健康障害を引き起こします。
有害なミネラルは、水質汚染された魚介類、歯科治療、古い水道管や大気汚染、喫煙などから人体に入り蓄積します。
四大公害病で知られる水俣病は水銀が原因となっていて、イタイイタイ病はカドミウムが原因で被害が発生したものです。
各種ミネラルやビタミンのAやC,E、キレートと呼ばれる含硫アミノ酸などは、有害なミネラルを体外に排出させる働きがあり、有害なミネラルの対策に有効です。
ミネラルの関連リンク
主要ミネラル
硫黄(イオウ)
塩素
ナトリウム
カリウム
マグネシウム
カルシウム
リン