2017年5月4日更新

【調理学基礎②】人の味覚とおいしさの感じ方

味覚は、舌にある味細胞の刺激により感じるものです。それぞれの味によって感じる濃度が異なったり、互いに影響し合ってより深い味わいとなることがあります。今回は、人の味覚について解説していきます。

【調理学基礎②】人の味覚とおいしさの感じ方

味は基本の4味に「うま味」を加えた5つがある

味覚から感じる味は複雑なものですが、基本の味としては「甘味」「酸味」「苦味」「塩味」の4つがあります。これらが混ざり合うことで調理により様々な味わいが実現しているのですが、さらに「うま味」という5つ目の味が存在します。

ちなみに、辛味や渋味といったものもありますが、これらは味覚によるものではなく、痛覚を刺激することによって感じる刺激です。

「うま味」は日本人によって発見されたもの

5つ目の味として認識されているうま味は、食品中に含まれるうま味物質によって感じる味のこと。代表的なものに昆布の「グルタミン酸」、かつお節の「イノシン酸」、きのこの「グアニル酸」などがあります。

グルタミン酸はアミノ酸の一種で、イノシン酸とグアニル酸は核酸系うま味物質といわれています。これらは俗にいう「出汁」としての役割をもつもので、加えることによって味に風味と深みを与えます。

このうま味は日本人が発見したもので、国際的にも「UMAMI」と表現されているのです。

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グルタミン酸の栄養効果

2つ以上の味が混ざることで相互作用が起こる

これらの基本的な味は、2つ以上の種類が混ざり合うことによって時にそのままの味よりも弱まったり、強まったりすることがあります。この現象を「味の相互作用」といいます。



対比効果

例えば、お汁粉や餡にひとつまみの塩を加えたり、スイカに塩をかけることがあります。これは、甘味にほんの少し塩味を加えることによって甘味が強まる「対比効果」です。

対比効果には、昆布のグルタミン酸に塩味を加えることによってうま味が強くなる、といったものもあります。



相乗効果

次に「相乗効果」です。昆布とかつお節で取った混合出汁は、単独の出汁よりもうま味が強いといわれています。

相殺効果

もう一つ、「相殺効果」という相互作用がありますが、これは2つの味を合わせることによって片方の味を和らげる、といった作用の事で、コーヒーの苦味を砂糖の甘味で和らげたり、柑橘類の酸味を砂糖の甘味で和らげる、といったものがあります。


これらの味の作用を上手く利用することにより、より美味しい料理が実現するのです。

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今回は、人が感じる味の基本について解説しました。特に相互作用については覚えておくと、調味の際により美味しい料理が出来上がりますよ。

次回は、よく聞く調味料の「さしすせそ」とは何かを解説します。



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ライフミール栄養士
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編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。