意外と知らない生活習慣病① 〜生活習慣病とメタボ、何が違うの?〜

健康でいるために予防したい生活習慣病ですが、そもそも生活習慣病とは一体どんなものなのでしょうか?このシリーズでは生活習慣病について、どんなものなのか、また予防のために食事はどのようなことに気をつけたらよいのかを解説していきます。 第1回目の今回は、生活習慣病とメタボリックシンドロームについてその違いを中心に解説します。

意外と知らない生活習慣病① 〜生活習慣病とメタボ、何が違うの?〜

生活習慣病とは?

生活習慣に原因がある病気の総称

生活習慣病とは、食習慣や運動、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が病気の原因や進行に関与する病気全般のことをいいます。

病原菌などの感染がなくても、普段の生活習慣で病気になってしまうということがポイントです。具体的には、糖尿病や高血圧症、高脂血症などが挙げられます。

放っておくと命に関わる

こららの病気の恐ろしいところは進行すると失明や腎不全、神経障害の他、心筋梗塞や脳梗塞などの命にかかわる病気に発展するということです。

また、一命はとりとめたとしてもその後に障害が残ったり、介護が必要になってしまうこともあります。

メタボリックシンドロームとは?

内臓脂肪の蓄積があることが前提

メタボリックシンドロームとは、食生活の乱れや運動不足により内臓に脂肪が蓄積している状態で、血圧・血糖値・血中の脂質の数値が「高め」な状態を言います。日本内科学会などの基準によると、以下の場合がメタボリックシンドロームとされます。


内臓脂肪蓄積(ウエスト周囲※腹囲で男性85cm以上、女性90cm以上)があり、血圧・血糖 血清脂質が以下の基準値を超えていること

・中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール値 40mg/dl未満(いずれか、または両方)
・最高血圧 130mmHg以上、最低血圧 85mmHg以上(いずれか、または両方)
・空腹時 110mg/dl以上

数値が「高め」であっても注意が必要

メタボリックシンドロームの場合、血圧や血糖値が「高め」であり、糖尿病や高血圧症などの病気と診断されなくても注意が必要です。

それは、それぞれの数字は軽度であっても、これらが重なることで動脈硬化になるリスクが増加する為です。

生活習慣病とメタボリックシンドロームの関連とは?

メタボリックシンドロームはそれだけでも、動脈硬化のリスクが高くなる状態です。しかし、進行すると高血圧、糖尿病、高脂血症を発症します。

その為、メタボリックシンドロームは生活習慣病の原因とも言うことができます。

意外と知らない生活習慣病シリーズ、次回は生活習慣病やメタボリックシンドロームとかかわりの深い内臓脂肪について解説致します。

オススメ参考サイト

◆「メディカルノート」(外部リンク)
日本の健康寿命を延ばすために-長寿に向けた生活習慣 内臓脂肪、メタボリックシンドロームと健診の重要性



この記事を書いた人
永吉 峰子
永吉 峰子

管理栄養士

管理栄養士の資格取得後、今まで管理栄養士と接点の少ない方との懸け橋になりたいと大手小売業に入社し、店長や商品開発を担当する。 その後、より直接的に多くの方に健康に関する情報をお届けするべく独立し、執筆活動や健康相談を行っている。テーマは「身近な管理栄養士」