【調理学基礎⑫】食事をもっと楽しむための盛り付けと工夫(最終回)

食事をもっと楽しむには、料理を食べることだけではなく食卓をどのように演出するかも重要なポイントです。ほんの少しの工夫を加えるだけで、同じ料理でも見違えるほど美味しそうに見せることができるのです。今回は調理学のまとめとして、テーブルコーディネートの工夫について解説します。

【調理学基礎⑫】食事をもっと楽しむ工夫と方法とは

料理だけでは素晴らしい食卓は完成しない

食事の主役はもちろん料理です。ですが、料理の味だけが良ければ素晴らしい食卓が完成するかというと、そうではありません。

人が食事をする目的には栄養補給のほかにもさまざまな要素が含まれており、人と人とのコミュニケーションも食事の目的の一つに含まれます。


例えば、接待などに食事の場が選ばれることもありますよね。これは、食事を介することでビジネスを意識しすぎない日常会話のきっかけが生まれやすくなったり、和やかな雰囲気を作りやすいなどといったメリットが存在するからなのです。

また、清潔で整えられた空間を作ることも、料理をより楽しむためには必要です。

雰囲気のある食卓を作る2つの工夫

前述の通り、人と人とのコミュニケーションの場でもある食事。より料理を美しく美味しく見せると同時に、温かな食卓を演出する方法として「盛り付け」と「テーブルコーディネート」の工夫があります。

今回は、今すぐに実践できる簡単なポイントをご紹介します。ぜひ今日からお試しくださいね。

盛り付けは「余白」と「高さ」がポイント

料理の分類によって異なりますが、基本的に盛り付けは「余白」の比率と「高さ」に気を配ることが最大のポイントです。

お皿の余白は、お皿の比率からみて3割程度にしておくと上品な印象に。反対に、余白を少なくすると家庭的で親しみやすく、ボリューム感を演出することができます。また、お皿のフチの部分を「リム」といいますが、このリムが広いタイプのお皿をあらかじめ選んでおくことでリッチな印象に仕上がります。

高さは、立体感を生み出しダイナミックにしたい時には山型に盛り、反対に平に盛り付けるとソースや具材で飾りやすくなるので、華やかな印象を作ることができます。また、平に盛ると華やかになります

サラダを平らに盛った例



テーブルコーディネートの基本は「器」から

料理を美味しく見せるテーブルコーディネートの始めのステップは、器を選ぶこと。器選びの際のポイントとしては、まずはデザイン性の高い物を選びすぎず、シンプルな白い器をベースに考えることです。

テーブルコーディネートもお洋服のコーディネートと一緒で、組み合わせを間違ってしまうとゴチャゴチャとした雰囲気になってしまうということ。まずは料理を引き立てるシンプルな器から始めて、ポイント使いでデザイン性の高い物をとり入れることをおすすめします。

「ランチョンマット」でサマになる!

テーブルコーディネート初心者の方におすすめなのが、「ランチョンマット」を取り入れること。まずはランチョンマットを敷くだけでも、ぐっと食卓が華やいだ印象になります。

ランチョンマットは布製のものはもちろんですが、汚れが気になる方はコーティングされたものがおすすめです。

敷くだけで清潔なテーブルが作れるので、食卓机を他の用途でも使用している家庭にも衛生的におすすめします。最近では100円ショップなどでもランチョンマットを多数取り扱っているので、お気に入りのデザインを探してみましょう。季節ごとに色合いや素材を変えても楽しいですね。

今回は、料理をさらに美味しく見せるための工夫についてご紹介しました。今回の内容はあくまでも基本的な部分ですが、ほんの一手間加えるだけでも食卓が見違えるものになります。心を込めて作った料理をより楽しむために、この調理学基礎の内容をぜひ活用してみてくださいね。



この記事を書いた人
ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。