老化や生活習慣病の原因となる活性酸素って何?抗酸化物質について知っておこう!

老化や生活習慣病につながる活性酸素は減らしたい!そのためには抗酸化作用を持つ成分を積極的に摂取することが大切と言われていますが、実際にどのような栄養素に含まれているのでしょうか?今回は、活性酵素と抗酸化物質について詳しくお伝えします。

老化や生活習慣病の原因となる活性酸素って何?抗酸化物質について知っておこう!

活性酸素とは?

私たちは呼吸によって酸素を体内に取り込みますが、そのうち1~2%は活性酸素に変化します。

活性酸素は微量であれば、体内に侵入した細菌やウイルスを攻撃して体を守るといった有益な働きをします。

しかし、以下のような原因によって活性酸素が過剰になると正常な細胞まで傷つけてしまい老化を促進したり、免疫力の低下、生活習慣病を引き起こしたりします。

活性酸素を除去するには、酸化を防ぐ抗酸化作用を持つ成分を摂取することが大切です。

活性酸素を増やす原因

偏った食生活、ストレス、喫煙、多量のアルコール摂取、紫外線、過度の運動、大気汚染など様々な原因があります。

抗酸化作用を持つビタミン

活性酸素の働きを抑える働きを持つビタミンのことを言います。これらのビタミンを一緒に摂ると相乗効果によって抗酸化作用はさらにアップします。

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ビタミンA(β-カロテン)

β-カロテンは、抗酸化作用を持ち、体内で必要に応じてビタミンAに変わります。

成人の場合、男性は850~900μgRAE、女性は650~700μgRAEが理想とされ、上限は共に2700μgRAEです。

レバーやうなぎなど動物性食品から手軽に摂取できますが、過剰摂取に気を付けなければならない栄養素で、β-カロテンを多く含む緑黄色野菜からの摂取が望まれます。

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ビタミンE

脂溶性ビタミンの1つで、強い抗酸化作用を持ちます。

ビタミンE自身が非常に酸化されやすいので、体内で活性酸素と結びつき、他の成分が酸化されるのを防ぎます。

体内の細胞膜の酸化による老化や、血液中のLDL(悪玉)コレステロールの酸化による動脈硬化の予防が期待されています。

成人男性7.0mg(上限750~900mg)、成人女性6.5mg(上限650~700mg)が摂取目安量で、うなぎのかば焼きやアーモンド、ひまわり油などに多く含まれます。

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ビタミンC

水溶性ビタミンの1つで、強い抗酸化作用を持ちます。

過酸化脂質(中性脂肪やコレステロールなどの脂質が活性酸素によって酸化されたもの)を抑制し、生活習慣病を予防します。

ビタミンCの1日の推奨量は成人で男女共に100mgで、赤ピーマンやブロッコリーなど緑黄色野菜、アセロラなどの果物に多く含まれます。

水溶性のため水に溶けやすく熱に弱いため、水にさらす時間を減らしたり、加熱時間を短くしましょう。

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抗酸化作用をもつその他の成分

抗酸化ビタミンの他にも、カロテノイドやフラボノイドも抗酸化作用があります。

カロテノイドの種類と栄養効果

カロテノイド

動植物に存在する黄色、橙色、赤色など色素成分の総称です。



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ポリフェノール

多くの植物に存在する色素、苦み、渋み成分となる化合物の総称です。



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まとめ

抗酸化作用をもつ成分は多くの食品に含まれています。特に緑黄色野菜などの植物性食品に多く、毎日積極的に摂取することが大切です。

相乗効果が期待できますので、様々な食品と合わせてバランスの良い食事を心がけましょう。



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ライフミール栄養士
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編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。