リコピンの効果と摂取上の注意点について

リコピンは、カロテノイドの1種でトマトやスイカなどに多く含まれる赤色の色素です。その抗酸化作用は強くビタミンEの100倍以上にもなると言われています。

また、リコピンは、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を抑え血流の改善をし、動脈硬化や高血圧、肥満などの予防に効果があると言われたり、シミやくすみの原因となるメラニンの生成に必要な酵素チロシナーゼの量を減らしたり、活性を弱め美肌の効果も期待されています。

その他、特長としては、リコピンの鮮やかな発色と無毒性性質から、食品の着色原料にも多く利用されていることがあげられます。

関連リンク: ビタミンE | カロテノイド

リコピンの性質と働き

リコピンには、活性酸素の発生を抑えてお肌の健康を保ったり、老化防止、動脈硬化の予防、生活習慣病の予防などといった様々な効果があるとされています。

動脈硬化・生活習慣病の予防

リコピンの最大の効果として、抗酸化作用があります。中でも、動脈硬化を引き起こす原因であるコレステロールの酸化を抑制する働きがあり、血流を改善する効果があります。

血流悪化の原因のひとつとして、血液中のコレステロールの酸化が挙げられ、この原因に活性酸素が挙げられるため、活性酸素を除去する作用を持つリコピンは、血流を改善し動脈硬化を予防することができると考えられています。

また、活性酸素は、血液や血管を酸化させる作用や生活習慣病の原因物質であり、強い抗酸化作用を持つリコピンは、老化防止や、生活習慣病の予防や改善に効果的であるといえます。

ダイエット効果

リコピンには血流改善の効果や、脂肪を蓄積する細胞である脂肪細胞を抑制する働きや、成長ホルモンの働きを活発化させて、基礎代謝を高めてくれる働きがあり、脂肪などが蓄積されにくい体をつくると期待されています。

また、リコピンが持つ抗酸化作用によって、脂肪の増加も防ぐことができると考えられています。

美白・美肌効果

リコピンの強力な抗酸化作用によって活性酸素が除去され肌細胞を守り、さらにメラニンの生成に必要な酵素、チロシナーゼの活性を抑える働きがあるために、健康な肌を保持することに有効とされています。

また、リコピンは紫外線によるコラーゲンの減少を抑え、コラーゲンの産生を促進し、増やす効果があることを確認されているので、しわなどにも効果があるとされています。

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リコピンを多く含む食品

リコピンは、トマトが最も多く含まれていますが、他に多く含む食品というと、スイカや柿などの赤い色素を含んでいるものがリコピンを多く含んでいます。

トマト、ミニトマト、スイカ、ピンクグレープフルーツ、柿 、さくらんぼ、人参、あんず など

また、リコピンは熱に強く加工しても性質が変わらないので、ケチャップやホールトマト、トマトジュースなどのトマトの加工品にも多く含まれています。

リコピンの摂取と食べ合わせ

リコピンの摂取は1日に15mg以上が望ましいと言われており、大きめのトマトの2個分、トマトジュースなら約150mℓにあたります。

リコピンは脂溶性の為、乳製品や油脂分を含む食品と一緒に食べると吸収率が高くなるので、トマトにオリーブオイルをかけて食べたり、トマトジュースに牛乳を足して飲むなどして食べると良いでしょう。

またリコピンは、トマトケチャップやトマトジュースなど、加工品の方が多く含まれているので、加工品を活用することでも効率よく摂取することができるでしょう。

リコピンの過剰症、欠乏症

リコピンの過剰症、欠乏症は報告されていません。

ただし、サプリメントでの過剰摂取や、トマトジュースに含まれる塩分が含まれている場合があるのでトマトジュースの飲み過ぎによる塩分の摂り過ぎには、注意が必要です。

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編集部

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