ヘスペリジンの効果と摂取上の注意点について
ヘスペリジンはポリフェノールの一種で柑橘類に多く含まれる苦み成分です。 毛細血管を強化し、血中の脂質や血流を改善する効果や、抗アレルギー、発がん抑制などなどに有効です。また、細菌が体内に侵入するのを防ぎ、免疫力を高める効果もあります。
ヘスペリジンの性質と働き
ヘスペリジンはポリフェノールの一種で、柑橘類の皮やすじに含まれる成分です。
ポリフェノールは大きく分けてフラボノイド系とフェノール酸系に分けられますが、ヘスペリジンはフラボノイド系のフラバノン類に分類されています。
ポリフェノールの一種なので、抗酸化作用があり活性酸素を除去し、老化や生活習慣病の予防などの効果があると言われています。
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ルチンなどと共にビタミンPとも呼ばれ、ビタミン様物質として扱われます。血管の構成成分であるコラーゲンを生成するのにビタミンCが働きますが、ヘスペリジンはビタミンCの働きを助け、毛細血管を強化します。
そのため、血圧を適正にコントロールするので高血圧の予防につながり、出血性の病気の予防にも効果があります。
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・ルチンの栄養効果
・コラーゲンの栄養効果
・ビタミンCの栄養効果
ヘスペリジンには、アトピー性皮膚炎やじんましんなどのアレルギー症状を改善する働きもあります。アレルギーが発症するのは、私たちの皮膚や粘膜など全身の組織に分布するマスト細胞が破れて、ヒスタミンを放出して周囲に炎症を引き起こすためです。
ヘスペリジンはマスト細胞の膜を安定させ、ヒスタミンの放出を抑える働きがあります。
また、血中の中性脂肪を分解する働きや糖尿病の予防や改善など様々な効果があると言われています。
ヘスペリジンを多く含む食品
みかん、オレンジ、ゆず、レモンなどの柑橘類に多く含まれます。
果実よりも袋やすじに数十倍から数百倍含まれるため、みかんなどを食べる時はふくろやすじも取りすぎないようにしましょう。
また、未熟な果実の方が多く含まれるため、青みかんも効果的に摂取できます。
ヘスペリジンの摂取と食べ合わせ
ヘスペリジンの摂取量は定められていませんが、ビタミンCの働きを助ける作用があるため、ヘスペリジンとビタミンCを多く含むオレンジやみかんを摂取するのは効果的です。
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ヘスペリジンの過剰症、欠乏症
過剰症の心配はありませんが、腹痛、下痢、胃炎、頭痛などが起こることがあります。
ビタミン様物質なので欠乏症はないとされていますが、不足すると歯茎からの出血や細菌に対する抵抗力の低下が起こることがあります。
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アピゲニンとルテオリン
アピゲニンとルテオリンはポリフェノールの一種で、フラボノイド系のフラボン類に属します。
アピゲニンは、パセリ、セロリ、グレープフルーツ、レモンなどに含まれ、ルテオリンはセロリ、ピーマン、春菊、しそ、カモミールなどに含まれます。
どちらもポリフェノールの一種なので、抗酸化作用があり活性酸素を除去し、老化や生活習慣病の予防などの効果があると考えられます。
また、高血圧を抑制したり、抗アレルギー作用があります。
関連ページ:ポリフェノールの栄養効果