食材と栄養について「トマト」をもっと知ろう!

サラダやパスタなど様々な料理に使用されるトマトは、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEと抗酸化作用を持つビタミンを含み、特にリコピンを多く含むことでも有名です。旨味成分があり、和洋中と幅広く使われ、魚料理にも肉料理にもあう万能食材です。

トマトジュースやケチャップなど加工品も栄養価が高いですが、塩分に注意しましょう。

食材と栄養について「トマト」をもっと知ろう!

トマトの旬な時期

露地栽培のものは6月〜9月です。トマトは高温多湿を嫌うため、初夏や秋のトマトが美味しい時期でもあります。

トマトの産地別収穫量

順位都道府県収穫量( t=トン)割合
1位熊本県122,10018.69%
2位北海道56,7008.68%
3位茨城県44,1006.75%
4位千葉県38,8005.94%
5位愛知県38,2005.85%
-その他353,50054.10%


トマトの栄養 (100g)

カロリーと3大栄養素
カロリー19Kcal
タンパク質0.7g
脂質0.1g
炭水化物4.7g
ビタミン
β-カロテン当量540μg
レチノール活性当量(ビタミンA)45μg
ビタミンD0μg
α-トコフェロール0.9mg
ビタミンK4μg
ビタミンB10.05mg
ビタミンB20.02mg
ナイアシン0.7mg
ビタミンB60.08mg
ビタミンB120μg
葉酸22μg
パントテン酸0.17mg
ビオチン2.3μg
ビタミンC15mg
ミネラル
ナトリウム3mg
カリウム210mg
カルシウム7mg
マグネシウム9mg
リン26mg
0.2mg
亜鉛0.1mg
0.04mg
マンガン0.08mg
ヨウ素Trμg
セレン1μg
クロムTrμg
モリブデン2μg


リコピン

カロテノイドの一種で、βカロテンの2倍以上の抗酸化作用を持つとされています。体内の活性酵素を除去することで、生活習慣病や老化の予防に効果があります。血流を改善する働きがあり、動脈硬化や高血圧を予防します。

脂溶性で油に溶けやすく、加熱にも強い特徴があります。細かく刻んだり加熱することで細胞が壊れ、体内に吸収されやすくなるため、トマトソースやガスパチョ、スープなどにするといいでしょう。

<関連ページ>
リコピンの栄養効果
カロテノイドの種類と効果
βカロテンの栄養効果

βカロテン

強い抗酸化作用を持ち、体内でビタミンAに変換されます。粘膜や皮膚の健康を保つため、風邪の予防や美肌効果があります。視力の低下を抑制し夜盲(やもう)症の予防にも働きます。

油と一緒にとると吸収されやすいため、生で食べる時にはドレッシングやオリーブオイルをかけると効率良く摂取できます。

<関連ページ>
βカロテンの栄養効果
ビタミンAの種類と効果

グルタミン酸

旨味成分である、グルタミン酸とアスパラギン酸を多く含みます。トマトが熟して赤くなるにつれてグルタミン酸の量も増え、赤いトマトはおいしいと言われる理由のひとつにもなっています。

加熱することで、グルタミン酸が増加するため、煮込み料理やスープなどにするとより旨味が増します。

<関連ページ>
グルタミン酸の栄養効果
アスパラギン酸の栄養効果

美味しいトマトの見分け方

皮にハリがあり、ヘタが緑色でピンとしているものが新鮮です。お尻からヘタにむかって放射状に筋が出ているものは糖度が高い証です。全体的に赤くてひび割れしていないものを選びましょう。

トマトの保存

熟しているものは、ヘタを下にして、ラップに包むかビニール袋に入れて冷蔵保存します。トマトがまだ青い場合は、常温の冷暗所で追熟させます。冷凍保存をする場合は、ヘタをとり丸ごとかカットしてジップ付きの保存袋に入れます。

冷凍すると、皮がむきやすくなり、味が染み込みやすくなるため、スープやトマトソース作りなどには最適です。

トマトの切り方

くし型切り、輪切りはサラダやマリネなどの際に使われます。スープなどの煮込み料理には角切りにするといいでしょう。

トマトの下ごしらえ

食感を良くする際やトマトソースを作る時、離乳食などにはトマトの皮をむきます。トマトの湯剥きは、お尻に浅く十文字に切込みを入れ、熱湯に数十秒沈めた後、冷水にとって皮をむきます。種を取り除く際には、横半分に切りスプーンでかき出します

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ライフミール栄養士
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編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。