【ダイエット番外編】夏場に多いダイエット中のトラブルを防ごう②
前回は夏バテ予防のポイントとして、睡眠不足の解消とタンパク質の十分な摂取について解説しました。今回は、夏バテに関係する「自律神経」の乱れと、結果招く可能性のある「貧血」について解説します。
夏に多い「自律神経」の乱れ
冷房のしっかりときいた室内環境と、暑い外気の温度差がある現代の夏。この温度差によって「自律神経」が乱れてしまい、結果として夏バテの症状が表れやすくなることがあります。
自律神経とは、無意識下で身体が行っている体の動きを司る神経です。心臓が絶えず動き続けているのも、食べ物が体内に入ったら消化・吸収を行うのも、自律神経によるもの。
この自律神経が乱れるということは、これらのはたらきがスムーズに行われなくなる可能性がある、ということなのですね。夏バテには様々な原因が考えられますが、この自律神経の乱れを防ぐことも夏バテ予防には効果的です。
自律神経の乱れが貧血に繋がることも
前述の通り、自律神経が乱れると体にとって重要なはたらきが滞ってしまいますが、特に夏バテとダイエットに関係が深いのが「食欲不振」です。
胃腸の不調で食べるのが億劫(おっくう)になってしまい、簡単なもので済ませてしまう人は要注意。そのままの食事を続けてしまうと、貧血の症状が表れる可能性があります。
ただでさえ食事制限を行っているダイエット中、食欲が湧かないからといって食事量をどんどん減らしてしまうのは絶対に避けましょう。夏が終わった後のリバウンドや体調不良に悩まされることになりかねません。
また、夏は汗をよくかく季節。汗には水分だけでなくミネラルが含まれていますが、その成分の一つに鉄分が存在するのです。このことも、夏に貧血の症状が表れる原因の一つであるといわれています。
<関連ページ>
・貧血の食事対策
・ミネラルについて詳しく
貧血予防には鉄分+ビタミンCを
貧血を予防するポイントの一つ目が食事です。鉄を含む食品を選んで取り入れることはもちろんですが、その含まれている鉄の性質を理解することが重要です。
鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」という種類があり、ヘム鉄はレバーや貝類、かつおなどの動物性食品に多く、非ヘム鉄はほうれん草や大豆などの植物性食品に多い鉄です。
ヘム鉄は比較的吸収しやすいのに比べ、非ヘム鉄は体内で吸収するために形を変える必要があるため、吸収しにくい鉄ともいわれています。
鉄の吸収をアップさせるには、ビタミンCを含む食品を一緒に摂取すること。調味料にレモンを加えたり、ビタミンが豊富な野菜をプラスすると良いですね。
また、非ヘム鉄が多いほうれん草には同時にビタミンCも含まれているので、効率の良い鉄分源といえるでしょう。特にダイエット中にはタンパク質に加え、鉄分の補給も忘れずに心がけましょう。
<関連ページ>
・貧血の食事対策
・鉄の栄養効果
・ビタミンCの栄養効果
・タンパク質について詳しく
鉄分の吸収を阻害する「タンニン」
タンニンとは、植物の葉に含まれるポリフェノールの一種で、緑茶や紅茶などに含まれています。このタンニンは鉄分の吸収を阻害する作用があるといわれているので、貧血の際には摂取に注意が必要です。
食前と食後に欠かさずお茶を飲んでいる場合、どちらかは水にしたり、タンニンが含まれていない麦茶などに変えるなどの工夫をすることで、食事からの鉄の吸収がスムーズに行われるようにしましょう。
自律神経が乱れてしまうと、食欲不振の他にも睡眠障害などに繋がることも考えられます。冷房の温度をあまり下げ過ぎない、室内では薄着を控えるなどの対策も必要ですが、あまりにも不調が続くようならば医師の診断を受けましょう。
次回はさらに、夏に多い症状である「熱中症」について解説します。ダイエットとも大きく関係していますので是非ご覧ください。
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・貧血の食事対策
・ポリフェノールの種類と栄養効果
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