夏の風物詩「スイカ」の産地から栄養まで詳しく見てみよう!

すいかの約9割は水分で低カロリーですが、抗酸化作用を持つ、βカロテン、リコピン、ビタミンCや、ミネラルを含み、夏バテの体やお肌に必要な栄養がつまっています。

甘みの主成分は果糖で、温度が冷たくなると甘みが強くなる性質を持ちます。体を冷やすため食べ過ぎには注意しましょう。

食材と栄養について「すいか」をもっと知ろう!

スイカの旬な時期

小玉スイカは6月〜7月、大玉スイカは7月〜8月頃です。

すいかの産地別収穫量

順位都道府県収穫量( t=トン)割合
1位熊本県52,00015.30%
2位千葉県39,70011.68%
3位山形県33,5009.86%
4位新潟県21,1006.21%
5位鳥取県19,9005.86%
-その他173,60051.09%


すいかの栄養 (100g)

カロリーと3大栄養素
カロリー37Kcal
タンパク質0.6g
脂質0.1g
炭水化物9.5g
ビタミン
β-カロテン当量830μg
レチノール活性当量(ビタミンA)69μg
ビタミンD0μg
α-トコフェロール0.1mg
ビタミンK0μg
ビタミンB10.03mg
ビタミンB20.02mg
ナイアシン0.2mg
ビタミンB60.07mg
ビタミンB120μg
葉酸3μg
パントテン酸0.22mg
ビオチン0.9μg
ビタミンC10mg
ミネラル
ナトリウム1mg
カリウム120mg
カルシウム4mg
マグネシウム11mg
リン8mg
0.2mg
亜鉛0.1mg
0.03mg
マンガン0.03mg
ヨウ素0μg
セレン0μg
クロム0μg
モリブデン1μg


リコピン

βカロテンの2倍以上の抗酸化作用を持ち、悪玉コレステロールの酸化を抑制して血流を改善することで、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を予防します。

また、メラニンの生成を抑制する働きがある他、シミやソバカスを予防するビタミンCを含むため美肌効果も期待できます。 

<関連ページ>
リコピンの栄養効果
βカロテンの栄養効果
ビタミンCの栄養効果

βカロテン

カロテノイドの一種で抗酸化作用が強く、体内の活性酵素を除去し、老化やがんの予防に効果があります。体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を保護するため、美肌効果や風邪を予防します。また、視力を正常に保つため、視力低下や夜盲症を予防します。

<関連ページ>
βカロテンの栄養効果
カロテノイドの種類と効果
ビタミンAの種類と効果

シトルリン

スイカから発見されたアミノ酸の一種で、血管を拡張して血流を促進する働きがあります。そのため、冷え性や肩こりの改善やむくみの予防の他、集中力をアップするとも言われています。

また、アンモニアを分解し体外へ排出するため、疲労回復効果があります。成長ホルモンの分泌を促進して筋肉を増やすため、運動量が多い人は積極的に取りたい栄養です。

美味しいすいかの見分け方

ツルの部分が少しへこんでいて、ツルとは逆のおしりのヘソが1円玉程度のものが熟している印です。おしりのヘソは、大きすぎると熟しすぎ、小さいと未熟です。また、しま模様がはっきりとしていて表面がデコボコとしているものが甘いと言われています。

すいかの保存

冷やしすぎると低温障害を起こして甘みが落ちる可能性があるため、カットしていない場合は、冷暗所で常温保存し、食べる前に冷蔵庫で冷やすといいでしょう。カットしたものは、ラップでしっかりと包み冷蔵保存します。

すいかの切り方

中心部分が甘く、皮の方にむかって糖度が下がり、味が薄くなります。そのため、中心部分から放射状にカットするといいでしょう。スティック状やブロック状にカットすると小さいお子さんでも食べやすくなります。

すいかの下ごしらえ

スイカはメロンのように追熟をしないため、スイカの甘さが足りない場合は、塩をかけると対比効果で甘さが引き立ちます。また、砂糖を足してスイカジュースやゼリー、シャーベットなどのスイーツにして食べるのもいいでしょう。

この記事を書いた人
ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。