2016年12月16日更新

食品を買う前に!賢い消費者が気にする5つのポイントとは?

これまで「食品添加物の基礎知識」と「食品添加物の安全性」についてお話してきました。それでは、私たち消費者は実際どのように食品添加物を利用していけばよいのでしょうか。食品を選ぶ時の賢いポイントをあげてみました。


食品を買う前に!賢い消費者が気にする5つのポイントとは?

私たちは購入する際、ついついパッケージに記載されているわかりやすい商品イメージにつられて買ってしまいがちです。そんな形で気軽に購入する前に、まず食品の裏にある表示を確認しましょう。

1.食品原材料の表示は量が多い順

商品に含まれている原材料の表示は、その製品に使われている使用料の多い順に記載されています。

例えば「植物油脂」と一番始めに表記があるとその商品には「植物油脂」が一番たくさん使用されていることになります。

商品の一番始めに「油脂」とあれば当然、脂質が多く使われていて高カロリーになりがちと考えられる商品なのに、パッケージの表示に「ヘルシー」とあった場合は、どの部分が「ヘルシー」なのかを考えてみる必要があります。


他にも、表向きの表示に「カロリーOFF」と明記され、確かにカロリーは低く表示されて甘味もあります。しかし裏の原材料を確かめると甘みのある原材料が使われていない。

この場合、合成甘味料を利用して商品を低カロリーにしていることがわかります。

合成甘味料は、体に消化吸収されない成分を含み、甘みはあるけれどもカロリーは多くならずダイエットなどの目的で利用されている添加物です。

これらの添加物は、体の中で異物となりやすく障害をもたらす可能性を指摘されています。

2.食品原料名→添加物の順で表示されている

JAS法(*1)で定められている食品表示は、原材料名の表示が義務づけられていますが、その表示は、まず「食品原料名」次に「添加物」を書くことになっています。

そのため、利用されている食品原材料よりも添加物の利用料の方が多く利用されている可能性もあるのを注意しましょう。


消費者は、よく目にする食品名であれば安心と思いがちです。

それが最初に表示されていれば、後から表示されている添加物は少ないと思われますが実は、中には食品添加物の使用料が原材料よりも多いこともあります。さらに全てが食品添加物の商品もあります。

添加物を見分ける方法としては、最初の良く知られている原材料から始まり、○○料、○○剤、○○色素、見慣れないカタカナの表示名になった時にはそこからが「食品添加物」と考えて良いでしょう。

(*1) JAS法:日本での農林物資の規格化等に関する法律

3.使用用途が同じ場合まとめて表示できる

添加物は基本的に物質名を表示することになっています。物質名は、その添加物の具体的な名称になります。そして、これらの物質名と一緒にその用途を両方書くことを「用途名併記」と言います。

「用途名併記」を義務付けられている添加物は、甘味料・着色料・保存料・漂白剤・発色剤・糊料(増粘剤・ゲル化剤・安定剤)・酸化防止剤・防カビ剤の用途で使われているものになります。


例えば、「甘味料(スクラロース)」と表示がある場合は「甘味料」が用途で「スクラロース」が甘味料として使われている添加物の物質名という意味になります。

しかし、種類が多くても同じ用途で使われている場合にはまとめて表示ができる「一括名表示」ができます。

用途名と物質名を全て書き出すと商品に表示しきれない場合があるため、この「一括名表示」ができるのですが、実はこれが食品添加物を多種類利用していてもわかりづらくなっている抜け道にもなっています。


これらの表示方法から消費者にとって添加物をわかりづらくし、あまり注意しなくなってついつい表面のわかりやすい表記だけ気にしてしまう流れになっているのではないかと感じています。

賢い消費者になるために、この一括表示ができる添加物を理解し気を付けて購入していく必要があります。ただ、一括名表示ができる添加物にはあまり毒性の強いものはありませんが、量や数は不明になっています。

4.表示が免除される添加物がある

添加物であっても表示が免除されるものがあります。

栄養強化剤

栄養強化剤とは、食品の栄養価を高めるものでビタミン、アミノ酸、ミネラルなどがあります。

これらはメーカーの判断で表示しても構いませんが、ビタミンCなどは酸化防止剤の役割で利用されることもあるため、添加物の一覧に表記されているケースが多いです。

関連リンク: ビタミン | たんぱく質(アミノ酸) | ミネラル | ビタミンC

加工助剤

加工助剤とは、食品を製造加工する際に使われる添加物です。

例えば、野菜などの食品の洗浄に使われる次亜塩素酸ナトリウムなどは、作業工程で利用されていても表記する義務がないので表示されません。

キャリーオーバー

キャリーオーバーとは、原材料に含まれている添加物のことです。

例えば、しょう油を利用して作ったせんべいの中に「しょう油」とは表示されますが、そのしょう油に使われている添加物までは表示をする必要がないことを示しています。

店頭販売などの商品

スーパーなどの店頭で販売されているパンやケーキ、加工食品など容器に入っていない食品は添加物の表示をしなくてよくなっています。

ただし、これらは聞かれた時には販売者がきちんと説明できるように、そのものの食品原材料はわかるようになっています。


これらのことを踏まえて、食品添加物の表記がなくてもよいものに関して、不明な点があるときは、販売者に聞いてしっかりと把握していくのが大切です。



5.食品の作られた環境を想像しよう

最後に、私たち賢い消費者が安心して食べることができる食品を見極めるためには、1から4までの食品添加物の表示の決まりを理解すること。

そして、常にその食品がどのような場所、人、環境がその食品を作っているか想像し、疑問に持った時にはメーカーに問い合わせたりする鋭い消費者になることが大切です。


例えば、

・原材料に使われている「卵」はどこで生まれた卵を利用しているのか?

・しょう油に使われている大豆は遺伝子組み換えで作られたものなのかどうか?

・「植物油脂」はどんな植物の油なのか、どこで作られた油なのか?

・痛みやすいハムの形や色がきれいで保存期間が長いのはなぜなのか?

・よく聞きなれない、添加物はいったいどういうものからできているのか?

こうした疑問を持ちながら、もっと食品に興味を持ち、賢い買い方ができる消費者が多くなればなるほど、品質の良い商品をメーカーも作り出していく流れになります。

ご自身の感覚を働かせて、美味しい商品がたくさんできることを願っています。





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この記事を書いた人
松下 和代
松下 和代

栄養士・調理師・保育士・食品アドバイザー

食事は、「心のこもった温かい手で」をモットーに、栄養士取得後、包丁とギターを抱えて、児童養護施設に住み込みで働く。さらに、栄養士として実績をつむために、ミルク会社のメールマガジンの編集・栄養・保育の相談を担当して、栄養相談の実績をつむ。三人の子のママ。