小麦アレルギーとアナフィラシキーショックについて
3大アレルゲン(鶏卵、乳製品、小麦)の中でも、日常的に食べる機会の多い小麦。小麦は原材料に多く使用され、除去が難しいアレルゲンの一つといわれています。日常の生活の中で、どのように気をつけたら良いのでしょうか? 今一度、小麦アレルギーの特徴や症状について予め知っておきましょう。
小麦アレルギーの特徴
小麦に含まれるタンパク質(グリアジン、グルテニン、アルブミン、グロブリン)に反応するのが小麦アレルギーです。症状は蕁麻疹(じんましん)や赤み、かゆみ、くしゃみ、鼻水、下痢などさまざまな症状が見られます。
重度のアレルギーになると、空気中に舞った小麦粉に反応したり、イネ科の小麦の花粉でも症状が出る場合があります。小麦が体の中に入って1~2時間でアレルギー症状が出ます。
関連ページ: タンパク質
小麦アレルギーの症状
小麦を含む食材を食べたり、触れてから 1~2時間で症状が出始めます。
体の柔らかい部分の赤み、蕁麻疹(じんましん)、かゆみ炎症が分かりやすい症状です。
子供の場合、泣きぐずりがひどいので口の中を見てみると、粘膜が赤く腫れていたなど分かりにくい皮膚の症状もあるので注意が必要です。
その他、体の中の反応として「くしゃみ、鼻水、鼻づまり」があります。気管が炎症によって狭くなりゼーゼーという音や、ヒューヒューという音がした場合は緊急を要します。
呼吸困難や意識を失う症状、血圧の低下など急激な体の変化をアナフィラシキーショックといいます。緊急を要するため、様子を見ずに救急に連絡をするか、エピペンを持っている人は迷わず使用しましょう。
参照リンク:エピペンとは(別ページ開きます)
最近よく聞くグルテンアレルギーとは
イケメン俳優のディーンフジオカさんで一躍有名になった「グルテンアレルギー」という言葉。
グルテンアレルギーとは、小麦に含まれるタンパク質の事。グルテンに含まれるグリアジンという成分に反応して、アレルギー症状が出るのがグルテンアレルギーです。
グルテンアレルギーが小麦アレルギーよりやっかいだと言われるのは、小麦以外にもこのグリアジンが含まれるためです。
もっちりとしたパンやピザ、麺やスイーツなどの小麦製品の他に、ライ麦、大麦、ライ小麦などにも注意が必要です。
食べてすぐに赤み、かゆみがでたり、数時間後に下痢や腹痛、嘔吐があった場合はグルテンアレルギーを疑ってみましょう。小麦製品を食べる機会が増えた事により、日本人にも増えてきたアレルギーと言われています。
アレルギーではありませんが、似た症状にグルテン不耐症というものがあります。
これはグルテンの消化がしにくい体質の人が小麦製品を食べて数時間から数日、下痢や腹痛、嘔吐など消化不良症状が出る事を言います。
成長と共に治る事が多いと言われており、アレルギーと違って、グルテンを含む量の少ない小麦を食べる事ができます。
小麦アレルギーとの付き合い方
小麦アレルギーは小麦を除去するほかありません。
小麦はクッキーやケーキ、お菓子など原材料として使われる事が多い食材です。食事をする際には、小麦製品かどうか、原材料をチェックしましょう。パン・麺・焼き菓子、お好み焼きなどの粉物、醤油などの調味料にも小麦は含まれます。
また、代替えとして使用される米粉にもグルテンが含まれる事があるので注意が必要です。主治医と相談しながら、除去食を始めましょう。
小麦フリーの調味料
病院で小麦アレルギーがいた場合、食事では粟(あわ)醤油、ひえ醤油を使用します。中には粟醤油、ひえ醤油でも原材料に小麦が含まれる場合があるので原材料表示を確認しましょう。
最近では小麦アレルギーが増えてきたので、グルテンフリーの飲食店や食材店が流行っているようです。自分にあったお店を探しておくのもいいですね。
関連ページ:醤油の種類 | グルテンフリー(検索)