2016年5月8日更新

旬の食材を食べた方が良い理由

ハウス栽培や品種改良の進歩、外国からの輸入などにより、季節に関係なく多くの食材が手に入るようになりました。しかし、食べ物にはそれぞれ旬が存在し、旬の食材はおいしくて安いだけでなく、栄養がたっぷりと含まれています。 旬の食材が持つパワーはどのようなものなのでしょうか。

旬とは

自然の中で育てた野菜や果物、魚が多くとれ、新鮮で栄養価が高くおいしい時期を言います。市場に多く出回るため価格が安く経済的です。

栄養が豊富

旬に取れた野菜はそうでない時期に取れたものにくらべて栄養素が豊富だと言われています。例えば冬場が旬のほうれん草は夏場に収穫されるものに比べて、3倍のビタミンCが含まれます。これは、紫外線を浴びる量によって作られる栄養素が異なるためです。

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植物は紫外線を防ぐためにカロテンやポリフェノールなどの色素を蓄え、酸化を制御するためにビタミン類を作ります。冬場は長時間じっくりと紫外線をあびますが、夏は多くの水分を吸収するため育つのが早く短時間しか紫外線をあびません。そのため、植物内に作られる栄養素や味が変わってくるのです。

 また、魚にも旬があります。一般的に産卵期の直前は、エサをたくさん食べているため栄養価が高いだけでなく、脂肪分が多く味が美味しくなります。産卵期は魚によって異なり、また漁獲量は気温や海水の環境で異なるため縦に長い日本列島では多少のずれが生じます。旬のサンマやイワシは、そうでない時期に比べてDHAやEPAが多く含まれています。

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季節ごとに必要な栄養素を補給できる

旬の食材は栄養価が高いのはもちろんのこと、私たちにとってそれぞれの季節に必要な栄養素を含んでいます。夏の暑さや冬の寒さを感じ、それに対応するための栄養を作り出し蓄えることで自然環境に適応している食材を食べると免疫力を高めるとも言われています。

ふきのとうやうどなどの山菜独特の苦味はアルカノイドという成分です。これは、新陳代謝が衰える冬の間に体内に溜まった老廃物を排出し、新陳代謝を促進する働きがあります。また、セロリやせりなどセリ科の独特の香りは精油成分のテルペン類によるものです。テルペン酸は、血行促進や心を落ち着かせストレスを緩和する作用があります。

 このように、冬に弱った身体を目覚めさせる効果がある春野菜には、ビタミンやミネラルも豊富で、夏にむけての準備が出来るようになっています。

関連リンク: ミネラル | ビタミン

きゅうり、なすなど夏の代表的な野菜は、水分やカリウムが多いため、身体を冷やし利尿を促すことで夏に対応する身体づくりに最適です。さらに、トマトやピーマン、ゴーヤなどにはビタミンC が豊富に含まれています。

関連リンク:  | カリウム | ビタミンC

ビタミンCはコラーゲンの生成を促したり、メラニン色素の沈着を防ぐため、強い紫外線でダメージをうけているお肌の調子を整えてくれます。

じゃがいも、さつまいもなどはエネルギー源となる糖質を多く含み、寒い冬にむけての体づくりに役立ちます。

関連リンク: 糖質

れんこんや里芋のぬめり成分であるムチンは胃粘膜を保護し、消化吸収をよくする働きがあるので、夏バテで弱っている胃腸に優しい食材です。さらに、きのこ類に多く含まれるビタミンB郡は、糖質をエネルギーに変える作用があるほか、疲労回復効果があるため、夏バテの解消に効果があります。

小松菜や春菊、ほうれん草に多く含まれるβカロテンは粘膜の形成や保護をする働きがあるため、鼻や喉粘膜からのウイルスの侵入を防ぎます。また、白菜や大根に豊富なビタミンCはウイルスに対する抵抗力を高めるため風邪予防に効果があります。

冬野菜に多い根菜類(ごぼう、にんじん、大根など)は、水分が少なくビタミンC、Eが多く、身体を温めてくれます。これはビタミンCの末梢血管を強くする作用とビタミンEの血行促進作用によるものだと言われています。

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まとめ

四季のある日本は気候の変化も激しく、季節に対応するために必要な栄養素が異なります。自然の中で育った食材は、季節に応じた栄養を蓄えているため、旬の食材を美味しいと感じ食べたくなるのは自然の原理ともいえますね。

栄養価も高く、美味しい旬の食材をぜひ積極的に取り入れてみてくださいね。

この記事を書いた人
ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。