【群馬の農産物を知ろう!④】昔ながらの伝統野菜について

群馬県内には数多くの伝統野菜がありますが、今回は『ぐんま食材セレクション100』で県民から推薦された6種類の群馬県産伝統野菜を紹介します。

群馬の農産物を知ろう!4

伝統野菜とは

伝統野菜とは、 その土地で古くから作られてきたもので、 採種を繰り返していく中で、その土地の気候風土にあった野菜として確立されてきたものです。地域の食文化とも密接していました。

野菜の揃いが悪い、手間がかかる、という理由から、大量生産が求められる時代にあって生産が減少していましたが、地産地消が叫ばれる今、その伝統野菜に再び注目が集まってきています。

入山きゅうり

生産地

中之条町入山地区

出荷時期

7・8・9月

オススメのポイント!

吾妻郡中之条町入山地区を中心に、主に自家消費のために栽培されてきた伝統野菜です。入山きゅうりは、長さが17~18cmと短くて太く、黒いイボがあり、皮は薄い黄色味をしています。

あまり格好は良くないのですが、果汁が多くて柔らかく、香りが良くてみずみずしいのが特長で、生でも漬物でも美味しいきゅうりです。

高山きゅうり

生産地

高山村

出荷時期

7・8・9・10月

オススメのポイント!

吾妻郡高山村で、何世代にもわたって、農家で受け継がれてきた地元のきゅうりです。1本の重さが約300~500g、長さも25~30cmはある巨大なきゅうりで、一般に流通するきゅうりの3~4倍となります。

見かけは、きゅうりというより、瓜に近い感じで、皮の色は薄い黄緑色、白いかすれたような模様が入り、ずんぐりとした容姿です。果皮や果肉は柔らかいのですが、歯ごたえがあります。数件の農家で栽培され、漬物や酢の物にすると一層おいしく食べられます。

幅広いんげん

生産地

中之条町入山地区

出荷時期

7・8・9月

オススメのポイント!

吾妻郡中之条町入山地区を中心に、主に自家消費のために栽培されてきた伝統野菜です。大正時代の終わり頃、梨木地内に導入された金時いんげんの中から、良いものを選び出して栽培されるようになりました。

すじなしの幅広・平さやいんげんで味が良く、草津温泉のお客さん向けに販売されてきました。この豆は、入山地区以外では栽培されていません。

下植木ねぎ

生産地

伊勢崎市下植木地区

出荷時期

7・8・9月

オススメのポイント!

江戸時代風土記に「もっとも美味なるもの」と記され、200年以上にわたり大切に栽培・保存されてきました。

かつて、伊勢崎銘仙を扱う織物業者によって、京都・大阪の問屋筋へのお歳暮として使われ、以来市場に出ることはまれで宅配を中心に出荷されてきた伊勢崎伝統野菜の下植木ねぎです。

宮内菜

生産地

前橋市芳賀区

出荷時期

3・4月

オススメのポイント!

前橋市芳賀地区で育成され、栽培が行われています。アブラナ科の野菜で、「かき菜」と呼ばれることもあります。

葉はやわらかく、甘みと風味にとみ、クセがありません。ビタミンCやカルシウムを豊富に含む栄養価の高い野菜で、おひたしや和え物、みそ汁の具などに使われます。

国分にんじん

生産地

高崎市国府地区

出荷時期

12・1・2月

オススメのポイント!

大正の中期に、西洋系の長にんじんをもとに品種改良されたもので、根長は60~80cmになります。

色が鮮やかで、甘みや香りが強く、料理すると、さらに旨味が増します。昭和30年代頃がピークでしたが、現在は、数人の生産者で、伝統野菜の拡大に向けて栽培を行っています。







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