2016年11月5日更新

人の体の中で行われる「代謝の仕組み」について覚えよう(後編)

人の体を主に作る栄養素に「糖質」「たんぱく質」「脂質」の三大栄養素があります。この三大栄養素に「ビタミン」「ミネラル」が加えられて五大栄養素とします。栄養素は、食物それぞれがその栄養素の塊なので存在しているのではなくて、例えば糖質が多く含まれる食品の「米」や「パン」や「麺」の中にも、たんぱく質や脂質、各種のビタミンやミネラルが含まれています。そのため、これらの栄養素が小さく分解されるために、人の体ではいくつかの消化活動を行っています。


人の体の中で行われる「代謝の仕組み」について覚えよう(後編)

人の体の消化と吸収

人は、まず食事で口の中で噛むことによって小さく砕き、だ液に含まれる酵素をだして消化をはじめます。

その後、食道を通り飲み込んだ食べ物は胃から、腸へと進みだんだん小さくなり腸の絨毛(じゅうもう)と呼ばれる毛細血管から吸収されます。

吸収された栄養素は、血流にのって体のあらゆるところへ運ばれて、それぞれの細胞で役割をはたし、酸素や水素と結びついたり、離れたりする酸化還元反応を起こしながらエネルギーを生み出したり、各細胞の構成をしたり、補酵素として働いたりしているのです。

※絨毛の様子

体の中の酸化と還元

「酸化(酸素が加わり水素が失われ電子も失われる)」と「還元(酸素を失い水素が加わる電子も加わる)」という言葉を聞いたことがあると思いますが、人の体の中でも、小さくなった栄養素が分子レベルまで達すると体内でもこの酸化と還元の反応が行われます。


人の体で行われる酸化反応は、水素が奪われる「脱水素反応」がほとんどです。また酸化するには、還元もセットに起こります。そしてこの二つをあわせて「酸化還元反応」と呼びます。

人の体の中で行われる「酸化還元反応」は「酸化還元酵素」が助けています。この酸化還元酵素には、「酸化酵素(オキシターゼ)」「脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ)」「還元酵素(レダグターゼ)」「酸素添加酵素(オキシゲナーゼ)」「ペルオキシダーゼ」の5種類があります。

また、体の中の酸化で「活性酸素」と呼ばれるものもあります。これは、還元物や放射線などで生じた酸化力のとても強い酸素のことです。



「スーパーオキシドアニオンラジカル」「ヒドロキシラジカル」「過酸化水素」「一重項酸素」の4種類で細胞や組織を阻害し、体を錆びつかせる原因となります。

主に、ストレスや、喫煙、アルコールなどで生まれやすくなると言われています。

この活性酸素を分解する酵素には「SOD(スーパーオキシドジズムターゼ)」や「グルタチンオンペルオキシターゼ」などがあります。

関連リンク: SOD(キーワード検索)

次回以降、3大栄養素である「糖質」「タンパク質」「脂質」の代謝について詳しく説明していきます。

関連リンク: 糖質 | タンパク質 | 脂質





この記事を書いた人
松下 和代
松下 和代

栄養士・調理師・保育士・食品アドバイザー

食事は、「心のこもった温かい手で」をモットーに、栄養士取得後、包丁とギターを抱えて、児童養護施設に住み込みで働く。さらに、栄養士として実績をつむために、ミルク会社のメールマガジンの編集・栄養・保育の相談を担当して、栄養相談の実績をつむ。三人の子のママ。