2017年3月18日更新

ケルセチンの効果と摂取上の注意点について

ケルセチンはフラボノイド系のフィトケミカルで、玉ねぎの皮などに含まれる色素成分です。抗酸化作用や抗炎症作用があり、LDLコレステロールの蓄積を防いだり、アレルギーの緩和、動脈硬化や高血圧の予防などに効果があります。

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ケルセチンの効果と摂取上の注意点について

ケルセチンの性質と働き

ケルセチンはポリフェノールの一種で、玉ねぎやりんごなどに含まれる黄色い色素成分です。 ポリフェノールは大きく分けてフラボノイド系とフェノール系に分けられますが、ケルセチンはフラボノイド系のフラボノール類に分類されています。

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ポリフェノールの一種なので、抗酸化作用があり活性酸素によるダメージを防ぎます。抗酸化作用によって、LDL(悪玉)コレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防する効果があり、動脈硬化による心臓病や脳血管障害などの予防につながります。

また、血小板の凝集(ぎょうしゅう)を抑える働きもあり、血栓を予防します。

ケルセチンはフラボノイドの中でも吸収、代謝が良く安定的に働くとされており、心臓病を防ぐ効果も大きいと考えられています。

胃がんの原因となるピロリ菌ですが、人間の胃にすみ着いたピロリ菌によって大量の活性酸素が発生し、胃の粘膜に炎症を起こして傷ついた細胞が、がん細胞へと変化します。ケルセチンの抗酸化作用によって活性酸素を中和し、胃がんの予防につながると考えられています。

また、ケルセチンの抗酸化作用は加齢とともに増える関節痛を緩和するのではないかと期待されています。

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私たちの体の免疫システムは60%以上が腸に集中していると言われています。腸内には100兆個以上の細菌が生息しており、腸内フローラと呼ばれます。

健康な状態であれば、体に良い影響を与える「善玉菌」が有害物質を作る「悪玉菌」を抑える状態でバランスがとられています。

しかし、加齢、食生活やストレスなどが原因となり腸内フローラのバランスが悪くなると免疫機能が弱り病気にかかりやすくなります。ケルセチンには腸内環境を改善し、免疫力を高める効果があります。

また、抗ヒスタミン作用があり、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状の改善にも効果があります。

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ケルセチンにはビタミンPとしての働きとしての働きもあります。血管の構成成分であるコラーゲンを生成するのにビタミンCが働きますが、ケルセチンはビタミンCの働きを助け、毛細血管を強化します。

そのため、血圧を適正にコントロールするので高血圧の予防につながり、出血性の病気の予防にも効果があります。

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ケルセチンを多く含む食品

玉ねぎ、りんご、オレンジ、ブロッコリー、赤ワイン、そば茶などに含まれます。

特に、玉ねぎの皮に多く含まれる成分で、玉ねぎの皮をむいて日に当てることで玉ねぎの細胞が日焼けし、それを防ぐためにケルセチンが分泌されます。

四季を通じて手に入りやすい食材なのでので、玉ねぎから摂取するのがおススメです。

ケルセチンの摂取と食べ合わせ

ケルセチンの摂取量は定められていません。 玉ねぎの皮に多く含まれる成分ですが、生食にはむかないので皮を良く洗って煮だしたものをお茶にしたり、スープのだしにして摂取すると効果的です。

また、油との相性が良く熱にも強いので玉ねぎは油で炒めたり、お肉や魚などと一緒に調理すると吸収効率が高まります。

ケルセチンの過剰症、欠乏症

ケルセチンが不足するとアレルギーの症状が出たり、免疫力の低下が起こりやすくなります。

ケルセチンの関連ワード

シアニジンとデルフェニジン

シアニジンとデルフェニジンはポリフェノールの一種で、フラボノイド系のフィトケミカルです。

シアニジンは、いちご、ブルーベリー、ぶどうなどに含まれており、抗酸化作用があるので、がんのリスクを減らすと考えられています。 デルフェニジンは、カシス、ビルベリー、なすなどに含まれます。

活性酸素の除去率が非常に高く、発がん促進物質を抑制する作用があります。 また、視力の回復効果が期待されています。

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ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。