グリコーゲンの効果と摂取上の注意点について

グリコーゲンは、動物の肝臓や筋肉に多く含まれる多糖類で、ブドウ糖が多数結合して出来ています。枝分かれした構造をしているアミロペクチンと良く似ており、甘みはありません。

グリコーゲンの効果と摂取上の注意点について

グリコーゲンの性質と働き

グリコーゲンは、食べ物の中の糖質が分解され単糖類となって吸収された後、血液によって肝臓や骨格筋に運ばれ、合成されます。肝臓に貯えられるのは肝グリコーゲン、筋肉に貯えられているものは筋グリコーゲンと呼ばれています。

肝グリコーゲンは、必要に応じて分解されブドウ糖となり、エネルギー源や、低下した血糖値を一定に保つ為などに使われます。筋グリコーゲンは、筋運動のエネルギー源として使われます。

グリコーゲンの貯蔵量は、肝臓が2~8%で、貯蔵量を超えると中性脂肪へ変化します。筋肉は0.5~1%ですが、筋肉は体中にあり肝臓より多くのグリコーゲン貯蔵ができ、約2倍のグリコーゲンの貯蔵が可能です。

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グリコーゲンを多く含む食品

動物の肝臓や筋肉、牡蠣(かき)など。

グリコーゲンの摂取と食べ合わせ

糖質をエネルギーに変換する時には、ビタミンB1が必要になります。

ビタミンB1は玄米や胚芽米(はいがまい)、豚肉のヒレ肉などに多く含まれ、にんにくやニラと食べると更に利用効率が高まる為、意識して一緒に食べると良いでしょう。

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グリコーゲンの過剰症、欠乏症

グリコーゲンの摂り過ぎは、その他の糖類と同様、中性脂肪となって蓄積し、肥満や脂肪肝につながり、様々な生活習慣病の原因となります。

また、グリコーゲンが不足すると体内のタンパク質や体脂肪を分解し、糖質としてエネルギーの補充をします。これが過剰に起こると、筋肉を減少させたり、疲れやすくなったりします。

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グリコーゲンの関連ワード

筋グリコーゲン

筋グリコーゲンとは、筋肉に貯えられるグリコーゲンのことです。筋グリコーゲン量が減ったり、血糖値の低下によって、疲労の原因となる事が知られています。

体内のグリコーゲンの8割強が筋グリコーゲンとして、筋肉中に貯えられており、運動においてとても重要な役割を担い、持久力の決定要因の1つでもあります。そのため、激しい運動を行うと枯渇します。



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ライフミール栄養士
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編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。