2017年2月21日更新

ペクチンの効果と摂取上の注意点について

ペクチンは、りんごや柑橘類の皮などに多く含まれる多糖類の一種で、果物の成長によって不溶性から水溶性へと変化する食物繊維です。

食物繊維は、人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分のことで、整腸作用によって便秘の予防、血中コレステロール濃度を低下させる働きがあります。

ペクチンはセルロースと共に果物や野菜の構造を保持する役割を持ち、食品添加物としてゼリーやジャムなどにも利用されています。

ペクチンの効果と摂取上の注意点について

ペクチンの性質と働き

ペクチンは、植物の細胞をつなぎ合わせるセメントの働きを持つ多糖類で、果実や野菜の肉質や硬さに関係する成分です。

ペクチンには水溶性と不溶性の2種類があり、果物に含まれるペクチンは、未熟なうちはプロトペクチンという不溶性食物繊維ですが、熟していくと水溶性に変化します。果物が未熟な時には硬く、熟していくと柔らかくなるのはペクチンの変化によるものです。

ペクチンは強い粘性を持ち、胆汁酸や有害物質を吸着して排泄する働きがあるので、胆汁酸の合成原料であるコレステロールを減らすことにもつながります。

関連ページ:食物繊維について | コレステロールについて


また、ペクチンは消化酵素の作用を受ける事なく小腸を通過して大腸に達します。 食物繊維は腸内のビフィズス菌や乳酸菌の割合を増やすことによって、腸内環境を整える効果があるので、下痢や便秘の予防、大腸がんの予防に力を発揮します。

水溶性食物繊維は、糖質の消化管での吸収を遅延させて急激な血糖値の上昇を抑える作用があり、食物繊維の摂取量の多い方が心疾患の発症リスクも低いと報告されています。

りんごや柑橘類から抽出されたペクチンは、増粘剤(安定剤、ゲル化剤)として、食品になめらかさや粘り気を与え、分離を防止して安定性を向上させるために利用されています。

関連ページ:ビフィズス菌について | 乳酸菌について | 糖質について

ペクチンを多く含む食品

りんご、柿、みかん、オレンジ、キャベツ、大根などに多く含まれます。

ペクチンの摂取と食べ合わせ

ペクチンの摂取量は定められていませんが、ミネラルや脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)の吸収を妨げることもあるのでサプリメントなどから摂取する際には注意が必要です。

<関連ページ>
ミネラルについて
ビタミンAについて
ビタミンDについて
ビタミンEについて
ビタミンKについて

ペクチンの過剰症、欠乏症

過剰症や欠乏症はありませんが、食物繊維は消化されにくい成分なので胃腸の弱い方は摂りすぎに注意が必要です。

ペクチンの過剰摂取は、おなかがゴロゴロしたり、ガスが増えたりするので十分に水分を摂取するようにしましょう。

ペクチンの関連ワード

ジャムへの利用

ジャムは原料となる果実に砂糖を加えて煮詰めてゼリー状にしたものです。 果物を砂糖と一緒に加熱するとペクチンが溶け出し、クエン酸やリンゴ酸などと反応してゼリー化します。

関連ページ:クエン酸について

ジャムをゼリー化するためには、ペクチン、酸、糖分の3つの要素が必要となり、そのバランスが大切です。ジャムの材料となる果物はペクチンと酸を多く含んでいるものが適していますが、酸が少ない場合はレモン汁などの酸を加えて作ることができます。



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ライフミール栄養士
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編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。