2017年1月14日更新

α-リノレン酸(必須脂肪酸 ω-3)の効果と摂取上の注意点について

α-リノレン酸は、体内で合成する事ができず成長や健康維持のために不可欠な必須脂肪酸の1つで、多価不飽和脂肪酸のn-3系脂肪酸(オメガ3)です。

必須脂肪酸は、細胞内外の物質透過などの機能の維持に関わっており、不足すると抵抗力が低下して感染症などにかかりやすくなります。体内で合成できませんので毎日の食事から摂取するようにしましょう。

α-リノレン酸の性質と働き

α-リノレン酸は体内で代謝されて、EPA(又はIPA)、DHAに変換されます。 EPAとDHAの効果により、血液の粘度を低下させて赤血球の変形能を高めることで、血液を固まりにくくすることで動脈硬化や心筋梗塞などを予防する効果や、脳の働きを高めるなどの効果があります。

n-6系脂肪酸(オメガ6)と、n-3系脂肪酸(オメガ3)は、お互いに抑制し合う場合が多いとされており、リノール酸の過剰摂取により発症するアトピー性皮膚炎や大腸がんのリスクは、α-リノレン酸を一緒に摂取することで抑制することができます。

また、α-リノレン酸には、がん細胞の増殖抑制、血圧の低下などの作用があります。

説明ページ:EPA/IPA(イコサペンタエン酸) | DHA(ドコサヘキサエン酸) | リノール酸 | 必須脂肪酸とは

α-リノレン酸を多く含む食品

しそ油、えごま油、亜麻仁油、しそ、えごまなどがあります。

α-リノレン酸の摂取と食べ合わせ

脂肪酸には飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸があります。

理想的なバランスとしては飽和脂肪酸: 一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸 = 3:4:3が望ましいとされています。さらに多価不飽和脂肪酸はn-3系:n-6系 = 1:4といわれています。

n-6系脂肪酸のリノール酸、EPA、DHAなどの脂肪酸や、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸などを組み合わせ、バランスよく摂取する事が大切です。

関連ページ:必須脂肪酸とは | オレイン酸

α-リノレン酸の過剰症、欠乏症

α‐リノレン酸は、30~40代の男性で1.42g/日、女性で1.19/日の目標量(下限)となっています。

上限はLDLコレステロール、酸化 LDL の増加などに特に影響がないとされ設定されていませんが、男性においては前立腺がんの罹患リスクの可能性があり、過剰摂取には注意が必要です。

欠乏すると鱗状皮膚炎などの皮膚炎などを発症するほか、α-リノレン酸による冠動脈疾患の予防効果が期待できます。

関連ページ:コレステロールとは

α-リノレン酸の関連ワード

n-3系脂肪酸(オメガ3)

多価不飽和脂肪酸の1種です。多価不飽和脂肪酸のうち、炭素鎖の何番目が二重結合しているかによって分類がされており、n-3系脂肪酸は、3番目に最初の二重結合があり、n-3系とされています。

n-3系脂肪酸には、えごま油など食用調理油に多く含まれるα-リノレン酸や魚介類に豊富なドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸などがあります。



関連ページ:DHA(ドコサヘキサエン酸) | エイコサペンタエン酸(EPA/IPA)



n-6系脂肪酸(オメガ6)

n-3系脂肪酸同様、多価不飽和脂肪酸の1種で、6番目に最初の二重結合があることから、n-6系とされています。

n‒6系脂肪酸には、リノール酸、γリノレン酸、アラキドン酸などがあり、日本人は n-6系脂肪酸のほとんどをリノール酸から摂取しているとされています。



関連ページ:リノール酸



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