2016年12月19日更新

リノール酸(必須脂肪酸)の効果と摂取上の注意点について

リノール酸は、体内で合成する事ができない必須脂肪酸の1つで、成長や健康維持のために不可欠な多価不飽和脂肪酸です。 また、リノール酸には悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす効果があります。価格が安いため、加工食品やファーストフードなどでも多く使われており、現在の食生活では気が付かないうちに過剰摂取になっている傾向が強いため、注意が必要です。

リノール酸の効果と摂取上の注意点について

リノール酸の性質と働き

リノール酸は血液中のコレステロール量を減少させる働きがあり、動脈硬化を予防する効果が期待されています。また、血圧・血糖値の低下作用、抗炎症作用、肌の保湿効果などがあります。

しかし、摂り過ぎると善玉HDLコレステロールまで低下させてしまい、動脈硬化を促進させる他、高血圧、喘息やアレルギーなどを悪化させる原因となります。

関連リンク: 脂質 | 必須脂肪酸

リノール酸を多く含む食品

紅花油(サンフラワー)、ひまわり油、綿実油、大豆油、コーン油、ごま油、くるみなどに多く含まれます。

この他に植物油を原料とするマヨネーズ・ スナック菓子などにも多く含まれているため、日本人が食品から摂取するn-6系脂肪酸の98%はリノール酸とされています。

リノール酸の摂取と食べ合わせ

脂肪酸には、飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸があります。

リノール酸は多価不飽和脂肪酸で必須脂肪酸なので、過不足なく摂ることと、もう1つはバランスよく摂ることが大切です。


理想的なバランスとしては飽和脂肪酸: 一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3が望ましいとされています。さらに多価不飽和脂肪酸はn-3系:n-6系=1:4といわれています。

n-3系脂肪酸のα-リノレン酸、EPA(IPA)、DHAなどの脂肪酸や、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸などを組み合わせ、バランスよく摂取する事が大切です。

関連リンク: 脂質 | EPA(IPA) | DHA

食事摂取基準(脂質に関する部分)

農林水産省ホームページ

リノール酸(オメガ6系脂肪酸)の1日の目標摂取量(上限)は、総エネルギー摂取量の 10%未満とされています。

リノール酸の過剰症、欠乏症

リノール酸を摂り過ぎると、HDLコレステロールが減少し、血管の細胞膜脂質の構成を変化させ、アテローム性動脈硬化や高血圧などの罹患率を高めると言われています。

また、多量摂取により細胞がリノール酸から合成されるアラキドン酸で満たされ、エイコサノイド(プロスタグランジン、ロイコトリエン、さらに心筋梗塞や脳梗塞に関わるトロンボキサンなど)が過剰に作られます。

それが心臓・脳血管疾患、アトピーや花粉症といったアレルギー症状などの原因の1つと考えられています。


リノール酸が欠乏すると、成長遅延、生殖不能、脂肪肝などの問題が起こる可能性があります。

リノール酸の関連キーワード

HDLコレステロール

血中で過剰になったコレステロールを肝臓に戻す働きをし、動脈硬化などのリスクを下げることから善玉コレステロールとも言われます。



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ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。