食材と栄養について「にんにく」をもっと知ろう!
スタミナ食材で有名なにんにくは、独特な香りでイタリア、フランス、中国料理などに用いられます。疲労回復効果のあるビタミンB1の吸収を高めるため、豚肉などビタミンB1を多く含む食品と食べるといいでしょう。
ただし、胃や腸への刺激が強いため、食べ過ぎると胃痛や腹痛を引き起こす事もあるので、食べ過ぎには注意しましょう。
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・ビタミンB1の栄養効果
にんにくの旬な時期
収穫される地域によって異なりますが、5〜8月です。
にんにくの産地別収穫量
順位 | 都道府県 | 収穫量( t=トン) | 割合 |
---|---|---|---|
1位 | 青森県 | 13,800 | 67.32% |
2位 | 香川県 | 649 | 3.17% |
3位 | 北海道 | 561 | 2.74% |
4位 | 宮崎県 | 490 | 2.39% |
5位 | 岩手県 | 392 | 1.91% |
- | その他 | 4,608 | 22.48% |
*輸入のうち9割が中国(年間約1900万キログラム:平成28年度 農林水産省 貿易統計)。スペイン、アメリカなどからも輸入されています。
にんにくの栄養 (100g)
カロリーと3大栄養素 | ||
---|---|---|
カロリー | 136 | Kcal |
タンパク質 | 6.4 | g |
脂質 | 0.9 | g |
炭水化物 | 27.5 | g |
ビタミン | ||
β-カロテン当量 | 2 | μg |
レチノール活性当量(ビタミンA) | Tr | μg |
ビタミンD | 0 | μg |
α-トコフェロール | 0.5 | mg |
ビタミンK | 0 | μg |
ビタミンB1 | 0.19 | mg |
ビタミンB2 | 0.07 | mg |
ナイアシン | 0.7 | mg |
ビタミンB6 | 1.53 | mg |
ビタミンB12 | 0 | μg |
葉酸 | 93 | μg |
パントテン酸 | 0.55 | mg |
ビオチン | 2 | μg |
ビタミンC | 12 | mg |
ミネラル | ||
ナトリウム | 8 | mg |
カリウム | 510 | mg |
カルシウム | 14 | mg |
マグネシウム | 24 | mg |
リン | 160 | mg |
鉄 | 0.8 | mg |
亜鉛 | 0.8 | mg |
銅 | 0.16 | mg |
マンガン | 0.28 | mg |
ヨウ素 | 0 | μg |
セレン | 1 | μg |
クロム | 0 | μg |
モリブデン | 16 | μg |
アリシン
にんにく特有の匂いはアリシンによるもので、消化液の分泌を促進して食欲を増進させる働きがあります。また、ビタミンB1と結合して代謝を促すため疲労回復効果があります。さらに、殺菌力が強いため、風邪やO-157の予防にも効果があります。
<関連ページ>
・アリシンの栄養効果
・ビタミンB1の栄養効果
スコルニジン
アリシンが加熱されるとスコルニジンになります。血管を広げて血流を促すため、冷え性や肩こりの予防や解消に効果があります。また、血液をサラサラにする働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防にもいいとされています。
ビタミンB1
糖質がエネルギーに変わる時に必要な栄養素で疲労回復に効果があります。不足すると集中力の低下やイライラの原因となります。清涼飲料水や麺類など糖質の多い食生活や、飲酒はビタミンB1を多く消耗し欠乏症になりやすいので注意しましょう。
<関連ページ>
・ビタミンB1の栄養効果
・糖質の種類と効果
美味しいにんにくの見分け方
ずっしりと重みがあり、皮が白くて張りがあり、緑色の芽が出ていないものが新鮮です。
にんにくの保存
風通しのよい涼しい場所で保管します。冷蔵庫で保存する場合は、新聞紙で包んだものをビニール袋に入れて保存します。
長期間保存する場合は、皮をむいてラップまたは保存パックに入れるか、すりおろして保存パックに薄く板状に入れて冷凍します。いずれも使用する場合はそのまま使用できます。
にんにくの切り方
潰したり、細かく切ることで細胞が壊れアリシンが発生するため、すりおろしたり、みじん切りにすると効果的に摂取できます。アリシンは揮発性が高いため、調理の直前に切るといいでしょう。油で調理するとアリシンが分解されにくくなります。
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・アリシンの栄養効果
にんにくの下ごしらえ
皮をむき、気になるようであれば芯を取り除きます。皮が剥きにくい場合は、電子レンジで加熱(1片、500Wで約10秒程度)してから指でつまむ、またはビンや重ねたボールに入れて振ることで、手に匂いが移らずに剥くことができます。