2017年4月26日更新

高血圧に効果のある栄養素と料理の工夫について知っておこう!(後編)

前編では高血圧について説明しましたが、後編では、高血圧が気になる方にぜひ摂ってほしい栄養素と、今からでもできる減塩につながるちょっとした工夫をお伝えいたします。

血圧が高い!高血圧に効果のある栄養素と料理の工夫について知っておこう!(後編)

過剰摂取に注意が必要なナトリウムと塩素

ナトリウムと塩素は、体内に比較的多く存在し、主要ミネラルに分類され、漬物や醤油や味噌など食塩を多く含む食材に含まれています。

食塩は、摂取されたほとんどがナトリウムと塩素として速やかに吸収されます。 過剰摂取により、むくみや高血圧につながるので注意が必要です。

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ナトリウムの栄養効果
塩素の栄養効果
ミネラルについて

高血圧の症状に効果がある栄養素

カリウム

余分な塩分を排出するためにはカリウムが有効です。カリウムは細胞内にもっとも多いミネラルで、ナトリウムと相互に作用します。

カリウムが十分にあると細胞内にある余分なナトリウムを排泄し、血圧を正常に保ちます。カリウムが不足すると浸透圧のバランスが崩れてしまい、血圧の上昇につながります。

里芋やほうれん草、バナナ、納豆などに多く含まれますが、熱や水に弱いため、味噌汁や、スープなど煮汁ごと食べられる料理にすると良いでしょう。

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カリウムの栄養効果
ナトリウムの栄養効果
ミネラルについて

マグネシウム

マグネシウムは、血管が正常に機能するように働きます。血管を拡張することによって血圧を下げたり、血管が詰まるのを防いで高血圧や動脈硬化を予防します。

野菜に広く含まれており、大豆などの豆類や、アーモンドなどの種実類、玄米などに多く含まれています。

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マグネシウムの栄養効果

タウリン

タウリンは刺激やストレスによって血管を収縮させ、血圧を上昇させる交感神経を抑制する作用があり、食塩由来の高血圧の症状を改善する働きがあります。

また、タウリンの摂取によって胆汁酸と結びつき血中のコレステロール値を下げるため、動脈硬化の予防にもつながります。

タウリンは、牡蠣(かき)、たこ、いかなどの魚介類に多く含まれますが、コレステロールやプリン体が多く含まれている食品もあるので食べ過ぎには注意しましょう。

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タウリンの栄養効果

今から始める、減塩につながる調理の一工夫

塩分の多い食品を控えることが減塩につながる第一歩ですが、一気に減らすと物足りなさを感じることがあるので、少しずつ薄味に慣れることも大切です。

① 味噌汁は出汁をとって具だくさんに

味噌汁1人分に使われる味噌の量は大さじ2/3~1杯。食塩の量は約2gとなります。1日3回味噌汁を飲むのではなく、回数を減らしましょう。

また、出汁を取ることで余分な塩分も控えることができるので、鰹節や昆布で出汁をとることが勧められます。また、野菜や芋などカリウムを多く含む具材を多くすることで余分な塩分を排出することができます。

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カリウムの栄養効果

② 旨味や酸味、香辛料を利用する

昆布や鰹節、きのこなど出汁の旨味、レモンや酢などの酸味、コショウやカレー粉、七味唐辛子などの香辛料を利用することで風味を足し、薄めの味付けを心がけましょう。

昆布に含まれるグルタミン酸、しいたけに含まれるグアニル酸、鰹節や煮干しに含まれるイノシン酸の旨味成分は相乗効果によって数倍の旨味になるので、これらを利用し、食材の持ち味を生かす調理をしましょう。

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グルタミン酸の栄養効果

③ 調味料は直接かけない

フライなど、ソースを直接かけるのではなく、小皿に取った調味料を少しずつ付けて食べることによって、少量で済ますことができます。

④ 油を利用する

炒め物やムニエルなどに無塩バターを利用するとコクを出すことができます。また、出来上がった料理にオリーブオイルやごま油などを少し足すことによって風味が良くなりおいしく食べることができます。

⑤ しっかりとした味付けも必要

同じ塩分量なら、しっかりと味付けしたものを1つ用意し、他のものを薄味にしましょう。また、中まで味を染み込ませないで舌に触れる表面に味を集中させることで、しっかりとした味を感じることができ、薄味の物足りなさを解消することができます。

まとめ

いかがでしたか?塩分が多いとされる味噌や醤油などは和食には欠かせない調味料ですが、少しの工夫で塩分を減らすことができます。適度な運動やお酒を控えるなど食生活と共に生活習慣も見直しましょう。

高血圧は自覚症状がほとんどないので、日頃から血圧を測ったり、毎年健診を受けることも重要です。



この記事を書いた人
ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。