血圧が高い!高血圧の原因と1日の塩分摂取量を知っておこう(前編)
日本人のうち約4000万人と推定されている高血圧症ですが、高血圧が続くと生命に関わる病気のリスクを高めることになります。
高血圧には減塩を心がけることが大切です。前編では高血圧の原因と塩分の多い食品についてご紹介いたします。
- ▽この記事は前編・後編があります
- 血圧が高い!高血圧の原因と1日の塩分摂取量を知っておこう(前編)
- 高血圧に効果のある栄養素と料理の工夫について知っておこう!(後編)

収縮期血圧と収縮期血圧
心臓はポンプのように血液に圧力をかけ血管へ送り出しています。
血圧とは、心臓から送り出される血液が動脈の壁に与える圧力のことをいいます。
血圧は、心臓が収縮して血液を押し出すときに圧力は高くなり、収縮期血圧(最高血圧)と呼ばれます。
また、心臓が拡張して血液の流れが緩やかになると低くなり、拡張期血圧(最低血圧)と呼ばれます。
正常な血圧は最高血圧が120mmHg未満、かつ最低血圧が80mmHg未満とされています。
日本人の4000万人が該当する高血圧症とは?
日本高血圧学会では、収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上または拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上の場合を「高血圧」と診断します。
日本人のうち約4000万人が該当しており、40歳以上男女で54.9%の方が高血圧症とされています。
自宅で血圧を測定すると正常値ですが、医療機関で測定すると日常よりも血圧が高くなってしまうことを「白衣性高血圧」と呼びます。
そのため、家庭でも毎日、同じ時間に同じように血圧を測り、正しい血圧を知っておくことも大切です。家庭での基準値は、収縮期血圧135mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上で高血圧が疑われます。
高血圧はサイレント・キラーと呼ばれ、一般的には自覚症状がほとんどありません。※頭痛やめまい、肩こり、息切れ、耳鳴りなどの自覚症状がある場合もあります。
しかし、高血圧の状態が続くと、血管にダメージがかかり動脈硬化を引き起こします。また、狭心症や心筋梗塞、脳卒中など、生命に関わる病気のリスクを高めるので注意が必要です。
高血圧の原因
高血圧になる原因の1つは塩分の摂りすぎです。
日本では、醤油や味噌、漬物など塩分が高い食品を摂ることが多く、諸外国と比べて塩分の摂取量が多いです。また、加工食品や外食にも塩分は多く、塩分の過剰摂取につながります。
肥満や加齢、ストレス、喫煙も原因となり、女性では更年期に血圧は高くなりやすいです。
1日に摂れる塩分の量は?
厚生労働省は日本人の食塩相当量の目標量を、高血圧予防の観点から男性8.0g/日未満、女性7.0g/日未満に変更しました。
18歳以上男性:2010年版 9.0g/日未満 → 2015年版 8.0g/日未満
実際の日本人の食塩摂取量は、平均10.4g(厚生労働省平成24年国民健康•栄養調査結果より)と、2g程度多く、既に高血圧となっている方では1日6g未満とすることが推奨されています。
塩分の多い食品
塩分は調味料だけでなく、加工食品、外食メニューにも多く含まれています。
醤油(大さじ1杯、18g) 2.6g
だし入り味噌(大さじ1杯、18g) 2.5g
ウスターソース(大さじ1杯、18g) 1.5g
カレールウ(20g) 2.1g
固形ブイヨン(1個、4g) 1.7g
和風ドレッシング(大さじ1、17g) 1.3g
レトルトカレー(1袋、200g) 2.0g
冷凍ピラフ(1袋、250g) 2.3g
即席ラーメン(1個、100g) 5~6g
食パン(6枚切り1枚) 0.8g
はんぺん(1枚、100g) 1.5g
梅干し(1個、13g) 2.9g
ウインナー(2本、30g) 0.6g
<外食メニュー(一食)>
ラーメン 約6.0g
牛丼 約6.0g
かつ丼 約4.5g
ざるそば 約3.0g
まとめ
いつも口にしている食品には多くの塩分が含まれています。
食生活を見直してみると予想以上に多く、気付かないうちに塩分を摂っているのではないでしょうか。食塩の目標量に近づくためには、薄味に慣れることも大切です。
後編では、高血圧の方に摂ってほしい栄養素と減塩につながる料理の工夫についてお伝えします。
- ▽この記事は前編・後編があります
- 血圧が高い!高血圧の原因と1日の塩分摂取量を知っておこう(前編)
- 高血圧に効果のある栄養素と料理の工夫について知っておこう!(後編)