【一人暮らしの上手な食生活④】身近なものを利用して健康な生活を送ろう!〜学生編〜 

これまでは、「知る」「作る」「記録する」という観点から、様々な一人暮らしの食生活改善法を取り上げてきました。最後に、食生活改善のために、身の回りのものを上手に「利用する」方法をお伝えします!

今回は、学生編と社会編に分けてご紹介します。第4回目は学生編です!「学校にお弁当を作っていく余裕はない...」「なるべく食費を浮かせたい...」など、学生固有の悩みを解消できるものばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね!

【一人暮らしの上手な食生活④】身近にある健康志向な飲食店やサービスを利用しよう!〜学生編〜 

外食では「品数」を意識しよう!

忙しかったり、料理が得意でないため、外食気味になってしまう人もいるかと思います。そのようなときは、健康的な外食の仕方を身につけて、栄養バランスの偏りを防ぎましょう!

定食やデリ形式で、栄養バランスのとれた食事

外食するならば「定食屋」やデリ形式のお店を意識して利用することによって、一回の食事の品数が増えます。品数が多くなれば、その分摂取できる食材、そして栄養素が増えます。

学生街には、美味しく、お手頃な値段の定食屋さんがある場合が多いです。一品もののお店ばかりを利用するのではなく、こういった飲食店の利用頻度を増やしてみましょう。

トッピングや副菜で工夫を

学生の外食といえば、ラーメンや丼など、一品ものが多いという印象を受けます。比較的安く、お腹もいっぱいになるため、そのコストパフォーマンスの高さから、こうした飲食店を利用する学生が多いです。

こうした場所でも、一工夫をすることで栄養バランスの極度な偏りを抑えることができます。例えば、トッピングに野菜のオプションがあるラーメン屋さんやうどん屋さんを利用したり、丼を頼む際にはサイドメニューで小鉢をつけるだけでも、栄養バランスの改善に繋がります。

"鍋"は簡単で栄養バランスが良い!

一人鍋はもちろん、学生は友達と家に集まって鍋をする機会も多いですよね。一人分の献立を毎回作るのは面倒、という方も、こうした機会を利用して、楽しい時間を過ごしながら栄養をたっぷり摂りましょう!

鍋一つあれば、野菜やお肉を入れて食べた後、残ったスープにご飯を入れてリゾットや雑炊にしたり、うどんを入れて食べることで、必要な栄養素をきちんと摂取することができます。

鍋の調理は簡単な上にバラエティが豊富ですので、飽きずに続けられることも◎です!レシピを幾つか紹介しますので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね!

・トマト鍋のレシピ
・鶏しょうが鍋のレシピ
・カレー鍋のレシピ
・キムチ鍋のレシピ
・豆乳鍋のレシピ
・担々ごま鍋のレシピ

学食やイベントを利用しよう! 

学生食堂(学食)の運営は、各地の給食事業者や製造メーカーがされていたりと、学校によって様々ですが、比較的、学食の食事は低価格で栄養価の高いものを提供しており、まさに学生の味方だといえます。

ライフミールでは、その魅力をより具体的にお伝えすべく、大学生協東京事業連合で管理栄養士として働いている高橋亮子さんにインタビューをしてきました。ここでは、高橋さんからお聞きした耳寄りな情報をご紹介します!

ぜひ大学生協が提供している学校の方はもちろん、他の学校の方も参考までにご覧ください。

この方にインタビューしてきました!

大学生協東京事業連合 管理栄養士 高橋亮子さん

学生組合員の「食の自立」を支援する活動等を実施している

具体的に、学食のどんな点が「学生の味方」なの? 

1.カフェテリア形式を採用

写真:早稲田大学の学生食堂の様子

学食では、各自が好きなものを組み合わせられるカフェテリア形式を採用しています。

なので、単なる一品ものよりも様々な栄養が一度に取れる上に、決まったメニューの定食ではないので、気分や好みで組み合わせを変えられるため、飽きることなく利用できます。

2.ワンコインでの食事ができる!

写真:早稲田大学の学食メニュー

一汁三菜のメニューを選んだとしても、500円程度におさまります。一般的に、外食で数種類のメニューを頼むと値段がかさむ傾向にありますが、学食ではそれがワンコインで可能です。

一部大学では、朝食をきちんととって一日をスタートしてほしいという思いから、大学やその団体の働きかけによって「100円朝食」というキャンペーンを実施している学食もあります。

関連ページ:早稲田大学 学食HP

3.原産地・アレルギーなどの食材情報を表記

大学生協の学食では、主要メニューの食材については食材原産地を表記しています。また、エネルギー量やアレルギー物質などの表示も実施されているため、自分自身の好みや体質にあった食べ方ができます。

一部の学食では留学生の方を対象にした、ハラール推奨メニューやベジタリアン推奨メニューも提供しており、一人ひとりに合った食事を提供できるように工夫しています。

意外と知らない?もっと学食を活用する方法

1. 学食どっとコープ

「学食どっとコープ」というサイトでは、学食関連の役立つ情報を掲載しています。期間限定メニューやフェアの紹介はもちろん、メニュー組み合わせのシミュレーションをできる機能が備わっています。

その日の気分、予算を選択すれば、栄養バランスのとれた献立をいくつか推薦してくれます。ぜひ、このページをブックマークして、食堂利用に役立ててみてくださいね!

関連ページ:学食どっとコープ

2. レシートで栄養バランスが一目瞭然!

また、食堂のレシートには、選んだメニューの塩分量、エネルギー量、3 群点数法による栄養バランス点数が表示されるため、簡単に食事の栄養価のチェックができます。

食事をするついでに、レシートの自分の点数と理想値と比較するだけで簡単な栄養バランスのチェックができます!


塩分量、エネルギー量は1日の平均摂取量 (塩分:女性7.0g、男性8.0g、エネルギー:女性1950kcal, 男性2650kcal)を参考に調節しましょう。


三群点数法とは、私たちが日常的に食べるものを働き別に「赤」「緑」「黄」に分け、各食品群の摂取量を点数化しているものです。

1点=80kcalであり、1日の理想的な配分は赤=6点、緑=3点、黄色11(女性)〜16点(男性)とされています。

関連ページ:学食どっとコープ

学生が気軽に利用できる食育サービス! 

大学生協連では、学生の健康的な食生活推進のために、学生食堂の充実以外にも様々な取り組みを行っています。

関連ページ:全国大学生活協同組合連合会 HP

1. 学生のためのレシピ紹介

例えば、公式ホームページに掲載されている「自炊のすすめ」。忙しい、コストを抑えたい、料理の経験がない...そんな大学生の悩みを考慮した、低コストで手軽に作れるレシピをたくさん公開しています。

また、小説や絵本に登場する料理を再現したレシピ (朝井リョウ著「何者」の中で、光太郎が振る舞うキーマカレーなど)の特集もあります!

関連ページ:自炊のすすめ

2.料理教室の開催

学生組合員を対象にした料理教室も開催されています。

昨年度は、「野菜料理は面倒」というイメージを変えたい、野菜摂取を心がけてもらいたいという願いから、カットサラダを使用したジャーサラダを作る料理教室を開催しました。

関連ページ:カット野菜のメリット・デメリット

3.栄養士から直接アドバイスをもらえる

また、食生活相談も、毎年開催しています(東京事業連合加盟校では毎年春、秋の2回)。参加する学生は、まずアンケートに答え、それをもとに栄養士から個人面談を受けることができます。

周囲に打ち明けにくい悩みや自分の体質にあった食事法などについて、丁寧なアドバイスが受けられます。

現在、全国7つの地域ブロック(北海道、東北、東京、東海、関西北陸、中国・四国、九州)で218の学校が大学生協連に加盟しています。加盟校一覧は、それぞれのブロックの大学生協連ホームページをご覧ください。

また、生協に加盟していなくても、他の法人を通じて学生の食生活を応援したり、独自のキャンペーンを行っている大学が多いです。ぜひ、自分の大学で行われている取り組みについて調べてみてくださいね!

関連ページ:全国大学生活協同組合連合会 食堂事業

第4回目を終えて 

今回は、学生の方を対象に、大学生協が行なっている取り組みをたくさんご紹介しました。こうした健康志向のサービスを無料 (もしくは安価)で受けられるのは、学生組合員の特権です。

学食の存在は知っていても、学食の魅力や、生協による食生活改善を応援するための様々な取り組みについて知っていた方はあまり多くないのではないでしょうか。

これらのサービスを上手に利用することで、日々の食生活の改善につながります。ぜひ皆さんも、利用してみてください!


また、大学生協では、食堂事業のほかにも大学生活のさまざまなサポートを行っていますので、ぜひ学生組合員の方はこちらの情報もよく見て活用すると良いでしょう!

「大学生の皆さんへ、大学生活のさまざまなサポートを行っている大学生協」


次回は、社会人に利用していただきたいサービスをご紹介します!



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ライフミール編集部
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食生活をより良くする「ライフミール」を運営する編集部です。 生きるために欠かせない食事ですが、食事の役割はそれだけではありません。食事を見直すことで人生にプラスとなるような情報を配信していきます。