7・8か月(モグモグ期)の離乳食

この時期は、1日2回食。食品の数も増え、食べ物を舌でつぶせるようになってきます。固さのイメージとしてはマッシュポテトやプリンやゼリーです。(プリンやゼリーは卵やゼラチンを使っているので、様子を見ながらゆっくり利用していきましょう)

このように、ポタージュ状に慣れてきたら少し固さができた、飲みこみやすい舌触りの良い食事が徐々に食べられるようになる時期がこのモグモグ期です。

今までの離乳食に片栗粉や上新粉、寒天等でとろみをつけると簡単にできます。また、この時期は、赤ちゃんも離乳食の中だるみがあります。赤ちゃんの栄養は、まだミルクで補うことができる時期なので、嫌がる時は無理強いしないでください。お休みしたり、ゴックン期の離乳食に戻しながらゆっくり進めてくださいね。



7,8ヶ月(モグモグ期)の離乳食

7・8か月の栄養

この時期に取りたい食品を三大栄養素と調味料でわけてみました。

■炭水化物

うどん・そうめん・はるさめ・パン・コーンフレーク・オートミール・里芋・山芋

■たんぱく質

まぐろ・かつお・さけ・ツナ・かつおぶし・ささみ・牛乳・ヨーグルト・チーズ・納豆・高野豆腐・卵黄・△卵白(卵は、まずは卵黄から試して次に卵白に進みます)

■ビタミン・ミネラル

ピーマン・オクラ・さやえんどう・いんげん・なす・きゅうり・レタス・△きのこ・△グリーンピース・あずき・フルーツ缶・のり類(あくや苦味の強い野菜も使えるようになってきます。まずは単品で使って味に慣れていきましょう。グリーンピースは固いまま使うと喉につまってしまうので、やわらかくしてください。きのこ類は消化しにくいためたくさん使わない ようにします。)

■調味料

砂糖・酢・トマトケチャップ・バター・生クリーム・△油・塩・しょうゆ・みそ・めんつゆ(調味料は良質のものを利用しましょう。油は少量にしましょう。)

7・8か月の離乳食の与え方

7・8か月のモグモグ期の離乳食は、丸のみや早く食べることに注意をしながら舌でつぶしてモグモグ動かしのみこむことを目指していきます。赤ちゃんと一緒に「モグモグ」と大人も口を動かし、食べている様子をまねさせていきます。

また椅子に座り姿勢をよくして食べていくことも大切です。食事の時間を午前と午後1回ずつと決め、生活のリズムをつけ、食事の前に手をふいて「いただきます」と、食べる前のマナーも身につけていきます。

個人差はありますが、授乳間隔もだんだんと4時間ほどあいてきます。離乳食と授乳の時は、まず離乳食を先に与えます。それから母乳やミルクあげます。そのため、離乳食があまり進まない時は、母乳・ミルクの量も増え、離乳食をよく食べた時には、母乳・ミルクの量が減ってきます。

■授乳とあわせた離乳食与え方の例

1日のタイムスケジュール

午前 6:00頃(起きた時)・・・母乳・ミルク
午前10:00頃(1回目から4時間後)・・・離乳食+母乳・ミルク
午後14:00頃(2回目から4時間後)・・・母乳・ミルク
午後18:00頃(3回目から4時間後)・・・離乳食+母乳・ミルク
午後22:00頃(4回目から4時間後)・・・母乳・ミルク

赤ちゃんは、1日の母乳・ミルクの間隔が4時間あくようになってきます。けれども、体調やその日のご機嫌で必ず4時間後と時間があかない日もあります。そして、母乳の赤ちゃんは飲む量もはっきりと目に見えてわからないため、ばらつきもあります。なので、ここに書いてあるように時間ぴったりとはいかないのですが、ひとつの目安の例として参考にしてください。

7・8か月の母乳ミルクの与え方

授乳回数は、母乳で5~7回。ミルクは5回、合計1000~1200ml(1回に200~240ml)が目安です。離乳食からの栄養は全体の30%、8か月の終わり頃に40%を目指していくので、食べる量が少なくてもあまり気にしないでください。もし、あまり離乳食を食べない時には、母乳やミルクの量を気にしてみましょう。

また「しっかり食べているのに…」「母乳やミルクをあげてもご機嫌が悪い…」と言ったお悩みがある場合、食事や授乳以外の原因かもしれません。

こうしたことをわかりやすくするためにも「赤ちゃん手帳」を作るのをお勧めします。

赤ちゃん手帳に記入すること

・離乳食の食べた食品の種類、量や時間
・母乳の飲み具合・ミルクの量・飲んだ時間
・睡眠時間
・便の回数

他にも、お天気やお母さんお父さんの様子や赤ちゃんのご機嫌、一緒に出かけたことなどあると楽しいですね。
こうしておけば、赤ちゃんの様子がよくわかり、子育てにひとつ役にたちます。そして大きく成長した時の思い出にもなります。

アレルギーが気になる方の卵の利用の方法

モグモグ期になると消化機能も発達し、使えるたんぱく質の食品も増え卵を利用しても大丈夫になってきます。ただ、お母さまやお父様に「食物アレルギー」があると、お子様の利用がちょっぴり心配になってきますね。そんな時は、無理にこの時期に利用せずに先延ばしをしてかまいません。「食物アレルギー」が心配であれば、いつもお世話になっている医師や栄養士に相談してみましょう。

そして「卵を使っても大丈夫」という時には、まずは卵黄から試してみます。これは、アレルゲンとなるたんぱく質が、卵黄よりも卵白に多く含まれているからです。なので、最初に卵の利用をする際には、卵黄を使います。そして、必ず加熱してください。また、卵の場合、そのまま加熱した卵黄を与えるよりも、おかゆなどの慣れた食品に少量加えた形で試します。

だいたい、子ども用の茶わんの1/3程度のおかゆに大さじ1ほどの卵黄を加えて加熱したものを、1さじから与えます。その様子で、もし卵に反応があるお子様の場合、数分で赤くなったりかゆみがでたりします。何もなくても1~2時間ほど様子を見て、具合が悪い時には専門の医師にご相談ください。

卵黄を試して大丈夫だった場合は、卵白に進みます。卵白も卵黄と同じように慣れた食材と一緒に加熱して少量で利用します。このような方法で進めて、大丈夫な時は、全卵で使用していきます

おわりに

いかがでしたでしょうか?個人差がありますので、食べないからといって、急ぎすぎず赤ちゃんに合わせてゆっくり進めてくださいね
次回は、9〜11か月(カミカミ期)についてです。



この記事を書いた人
松下 和代
松下 和代

栄養士・調理師・保育士・食品アドバイザー

食事は、「心のこもった温かい手で」をモットーに、栄養士取得後、包丁とギターを抱えて、児童養護施設に住み込みで働く。さらに、栄養士として実績をつむために、ミルク会社のメールマガジンの編集・栄養・保育の相談を担当して、栄養相談の実績をつむ。三人の子のママ。