食材と栄養について「フキ」をもっと知ろう!
独特の香りと苦味をもち古くから食されてきた山菜です。ふきのとうとは同じ植物で「ふきのとう」は花のつぼみの部分「ふき」は葉と柄の部分をいいます。
咳止めや痰切り、胃腸機能の改善などに薬効があるとして漢方に用いられています。アクが強いのでしっかりとアク抜きをして食べすぎないように気をつけましょう。
フキの旬な時期
天然物は3月〜5月、ハウス物は10月頃から出回っています。
フキの名産地
順位 | 都道府県 | 収穫量( t=トン) | 割合 |
---|---|---|---|
1位 | 愛知 | 4,620 | 40.17% |
2位 | 群馬 | 1,410 | 12.26% |
3位 | 大阪 | 985 | 8.57% |
4位 | 福岡 | 537 | 4.67% |
5位 | 徳島 | 535 | 4.65% |
- | その他 | 3,413 | 29.68% |
フキの栄養成分(100g)
カロリーと3大栄養素 | ||
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カロリー | 11 | Kcal |
タンパク質 | 0.3 | g |
脂質 | 0 | g |
炭水化物 | 3 | g |
ビタミン | ||
β-カロテン当量 | 49 | μg |
レチノール活性当量(ビタミンA) | 4 | μg |
ビタミンD | 0 | μg |
α-トコフェロール | 0.2 | mg |
ビタミンK | 6 | μg |
ビタミンB1 | Tr | mg |
ビタミンB2 | 0.02 | mg |
ナイアシン | 0.1 | mg |
ビタミンB6 | 0.01 | mg |
ビタミンB12 | 0 | μg |
葉酸 | 12 | μg |
パントテン酸 | 0.07 | mg |
ビオチン | 0.2 | μg |
ビタミンC | 2 | mg |
ミネラル | ||
ナトリウム | 35 | mg |
カリウム | 330 | mg |
カルシウム | 40 | mg |
マグネシウム | 6 | mg |
リン | 18 | mg |
鉄 | 0.1 | mg |
亜鉛 | 0.2 | mg |
銅 | 0.05 | mg |
マンガン | 0.36 | mg |
ヨウ素 | Tr | μg |
セレン | 0 | μg |
クロム | 0 | μg |
モリブデン | 2 | μg |
食物繊維
食物繊維の量は、ずば抜けて多いわけではありませんが、低カロリーでビタミンやミネラルを含むためダイエットに好まれる食材です。
不溶性食物繊維を多く含み、腸を刺激して蠕動運動を促し、腸内環境を整えることで便秘の改善に効果があります。
<関連ページ>
・食物繊維の種類
・ビタミンの種類
・ミネラルの種類
カリウム
体内の余分なナトリウムと水分を排出し、むくみの改善や高血圧を予防する働きがあります。
ナトリウムと互いに拮抗して働き、ナトリウムを大量に摂取するとカリウムが排出され、血圧も高くなってしまうため、塩分のとりすぎには注意しましょう。
<関連ページ>
・カリウムの栄養効果
・ナトリウムの栄養効果
クロロゲン酸
ポリフェノールの一種でふき独特の苦味成分です。強い抗酸化作用を持ち、体内の活性酵素を除去しアンチエイジングやがんの予防に効果があります。
また、中性脂肪の蓄積を抑えることで脂肪肝を予防し、糖の生成を抑制することで糖尿病の予防にも効果があるとされています。
<関連ページ>
・ポリフェノールの種類と効果
美味しいフキの見分け方
葉は鮮やかな緑色で茶色の部分が少ないものがいいでしょう。柄は空洞が少ないほうが柔らかいです。手に持ってみて柄が垂れずハリがあるものを選びましょう。
フキの保存
収穫とともにアクが強くなっていくため、早めにアク抜きをしましょう。アク抜きをしたものは水に浸して冷蔵庫に保存します。
下処理までに時間があく場合は、葉と柄の部分を分けて切り、ラップや袋に包んで冷蔵庫で保存します。
保存期間は、下処理前は2日、アク抜き後は5日〜7日程度です。
フキの切り方
下処理の際は一本ずつ皮をむく必要があるため、大きな鍋やフライパンを用意し、鍋にあわせて切ることで皮むきの手間が少なくなります。
煮物の際は5cm程度のぶつ切りにすることが多いですが、味噌汁や炊き込みご飯には小口切りにするものいいでしょう。
フキの下ごしらえ
鍋の大きさにあわせて切り、板ずりをした後、お湯を沸かせたお鍋で鮮やかな緑色になるまで茹で冷水にさらします。冷めたら皮をむき水に浸して保存をします。