2017年1月16日更新

【スポーツ栄養】糖質の代謝を高めるビタミンB1について

前回は、持久力をアップさせるためには「糖質」の摂取が欠かせないことをお伝えしましたが、今回は糖質の必要量について解説します。

また、実は糖質を多く摂取するだけでは身体にとって非効率です。糖質を“より効率よく吸収する”ためには、他の栄養成分の助けを借りる必要があります。

【スポーツ栄養】糖質の必要量を算出してみよう

糖質エネルギー比率は50~65%

前回お伝えしたように、エネルギーをもつ栄養素は「糖質」「脂質」「たんぱく質」の3つです。厚生労働省の提示する「日本人の食事摂取基準」では、それぞれのエネルギー比率を以下のように定めています。

関連ページ:炭水化物(糖質) | 脂質 | タンパク質


エネルギー源として特に重要な糖質は、総エネルギーの50~65%もの比率を目標量とされていることからも、糖質の摂取がいかに重要かを確認することができます。

スポーツを日常的に行う人のであれば、トレーニングや激しい運動を行った日には糖質エネルギー比を60%以上にすることが望ましいでしょう。

運動を行わないオフの日でも、糖質エネルギー比率は中間値程度をキープすることが良いとされています。

各栄養素の目標量(%エネルギー)

栄養素エネルギー比(%)
糖質50~65%(中間値57.5%)
脂質20~30%(中間値25%)
たんぱく質13~20%(中間値16.5%)

厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」より



糖質の代謝を高めるビタミンB1

糖質の代謝を高め、より効率よくエネルギーを作るためには「ビタミンB1」を組み合わせることが必要です。

ビタミンB1は糖質からエネルギーを産み出すために必要な成分で、エネルギーを産み出すために必須であるピルビン酸をアセチルCoAに変換する際と、TCA回路内の2箇所で働く重要な「補酵素」と呼ばれるビタミンです。

糖質が十分であっても、ビタミンB1が不足していると糖質の代謝がスムーズに行われず、十分なエネルギーを得ることができません。ビタミンB1は糖質と組み合わせて摂取するように心がけましょう。

ビタミンB1が多く含まれている食品としては主に豚肉があげられますが、脂身よりも赤身に多く、部位ではヒレやモモが豊富です。

魚介類ではウナギやイクラ、タラコにも含まれています。植物性食品では大豆や、穀類のぬかや胚芽の部分にも多く含まれています。

「ビタミンB1」について詳しくはこちら
「代謝の仕組み」について詳しくはこちら

ビタミンB1をより効率よく摂るには

ビタミンB1を摂取する方法で最も手っ取り早いのは、主食のごはんを白米から玄米に変えることで、「糖質」と「ビタミンB1」を同時に摂取することができます。

玄米の味が苦手な方は、少量の玄米を白米に混ぜてみるのもおすすめです。

最近では胚芽米など特別な技術によって白米と味はほとんど変わらずに栄養素を残すことのできる食品も多く販売されていますので、気になる方は取り入れてみるのも良いですね。

タニタ食堂の金芽米4.5kg入り
金芽米 タニタ食堂の金芽米 9kg ( 4.5kg ×2)
金芽米 タニタ食堂の金芽米13.5kg ( 4.5kg ×3)

また、ビタミンB1は水溶性の性質をもつので、熱に弱く調理によって損失されやすい栄養素です。

加熱調理の際には熱しすぎに注意して、煮るなどの調理を選ぶ時には汁ごと食べるなどの工夫をすると、流失したビタミンB1を余すことなく摂取することができます。


今回は、糖質をより効率よく摂取するためにはビタミンB1が欠かせないことを説明しました。次回は、持久力を必要とするスポーツでの食事の組み立て方を解説します。



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ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。

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