2017年1月29日更新

【スポーツ栄養基礎】食事の組み立て方 – 瞬発系スポーツ編(1)

ウエイトリフティングや短距離走などのように、運動時間が短く、瞬間的に力を発揮する必要のあるスポーツを「瞬発力系(ハイパワー系)スポーツ」と分類します。

今回は、瞬発力系スポーツと持久力系スポーツとの食事の組み立て方の違いを解説します。

筋肉の維持&増大がポイントとなる

瞬発力系スポーツでは持久力系スポーツとは異なり、エネルギーを持続させるよりも「瞬間的に大きな力を発揮する」ことが重要となります。

この時にエネルギー源となるのが、筋肉にもともと含まれているATP(アデノシン三リン酸)やCP(クレアチンリン酸)という物質です。

これらは30秒以下の短い時間で利用されるエネルギー供給機構で、瞬発力系スポーツのエネルギーの要ともいうべき仕組みです。

筋肉の量に比例して、蓄えられるATPやCPはおのずと増えていきますので、瞬発力系スポーツでは筋肉を維持するとともに、いかに増やしていくかがパフォーマンスアップのために重要です。

タンパク質だけでなく糖質も摂取しよう

瞬発力系スポーツのアスリートに多いのが、食事でもタンパク質の多い食品を摂っていながら、プロテインでさらにタンパク質を付加しているというパターン。

筋肉を増やすために重要なのはもちろん「タンパク質」ですが、タンパク質を闇雲に摂取したからといって筋肉が増えるわけではありません。

以前にもご説明した通り、タンパク質はアスリートでも体重1kgあたり2gで良いというデータもあり、タンパク質の摂取量を増やすよりも「タンパク質」と「糖質」をあわせて摂取することが筋肉の維持・増大には重要です。

関連ページ:タンパク質について | 糖質について

タンパク質を過剰に摂取するとどうなる?

タンパク質を過剰に摂取した場合には脂肪として蓄積されるため、体脂肪が増加してパフォーマンスが低下することがあります。

また、タンパク質を分解した際に発生したアミノ酸の代謝において、有毒なアンモニアが生じます。タンパク質の過剰摂取はアンモニアの処理を行う肝臓や腎臓に負担がかかります。

トレーニングで激しく疲労している時には肝臓も同時に疲労していますし、先天的に腎臓が弱い人は注意が必要です。タンパク質は適度な量を摂取する必要があることを覚えておくと良いですね。

関連ページ:タンパク質の代謝について知っておこう

タンパク質の代謝に欠かせないビタミンB6

ビタミンB6は、タンパク質の代謝に関与する重要な栄養成分ですので、瞬発力系スポーツを行う人には欠かせないビタミンです。

ビタミンB6は、食べ物から摂取したタンパク質が分解されてアミノ酸の形になった後、吸収され再利用される際に必要なビタミンです。

タンパク質の摂取量が多くなるとビタミンB6の要求量は増えますので、積極的に摂ることが必要です。

関連ページ:ビタミンB6(ピリドキシン)について

瞬発力系スポーツでの食事の組み立て方は、筋肉を維持し増やしていくことが最大のポイントとなります。次回は、実践に沿った瞬発力系スポーツの食事をご紹介します。





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ライフミール栄養士
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編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。