清明(二十四節気)の旬な食材 : 2017年4月4日〜4月19日

清明(せいめい)とは「清浄明潔(せいじょうめいけつ)」という言葉の略で、全て物が清らかで生き生きとしているという意味です。暖かな気候の中、花が咲き始め、鳥や虫も活発に動きまわる頃です。

沖縄地方では、清明祭(シーミー)と呼ばれるお墓参りをする習慣があり、お墓の前で親族が食事をします。

晴明(二十四節気)の旬な食材

初候

玄鳥至:つばめきたる

玄鳥とはツバメのことで、ツバメが南から渡って来る頃です。ツバメは東南アジアで越冬し、暖かくなると日本に渡り繁殖をする夏鳥です。稲作の虫を食べる益鳥として古くから親しまれ、農村部では特にスズメの巣は大切にされていました。

次候

鴻雁北:こうがんきたへかえる

ガンがシベリアへ帰る時期です。ツバメと入れ替わりに、冬を日本で過ごしたガンは、北の国に戻って繁殖をします。主に北海道や宮城県に生息し、V字に編隊を組んで移動をします。狩猟によって減少したため現在では禁猟となっています。

末候

虹始見:にじはじめてあらわる

雨上がりに虹が見え始める頃です。春は天気が不安定ですが、徐々に大気が潤うため、虹が出現します。その年に初めてかかる虹を「初虹」と呼ぶそうです。太陽の光がまだ弱く淡い春の虹は儚さなどを表し、俳句などに用いられます。



清明(せいめい):旬な食材

グリーンピース

不溶性食物繊維を多く含み、腸を刺激して便通を良くする他、腸内環境を整え有害物質を排出する働きがあり大腸がんの予防に効果があります。

また、βカロテンやビタミンCを含むため、美肌効果や抗酸化作用による老化の防止などが期待できます。青臭い成分は揮発性なので、長めに茹でると匂いが薄くなります。

多く含まれる栄養素:食物繊維 | βカロテン | ビタミンC

ぜんまい

強い抗酸化作用のあるβカロテンを含み、皮膚や粘膜を保護し、風邪を予防します。食物繊維も豊富で、便のかさを増やし腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進するため便秘を解消する働きがあります。

乾燥したぜんまいは、生のものよりもカリウムを多く含みます。カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、むくみや高血圧の予防に効果があります。アクが強いので必ずアク抜きをしましょう。

多く含まれる栄養素:βカロテン | 食物繊維 | カリウム

そら豆

糖質からエネルギーを作るのを助け、疲労回復効果のあるビタミンB1や、代謝を促進し、皮膚や粘膜を保護して肌トラブルを解消するビタミンB2を豊富に含みます。

赤血球の生産に関わり、造血ビタミンと呼ばれる葉酸は、胎児に必要不可欠な栄養で妊娠中の女性は積極的に取りたい栄養素です。

多く含まれる栄養素:ビタミンB1 | ビタミンB2 | 葉酸

メバル

春を告げる魚です。良質なタンパク質を含む白身魚で、筋肉や内臓など身体の組織になります。不飽和脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)を含みます。

DHAは、血中コレステロールや中性脂肪を減らす働きや脳機能を高め老化を防止する働きがあります。

EPAは、血栓を溶かし動脈硬化の予防や、がんを予防する働きがあります。

多く含まれる栄養素:タンパク質 | DHA | EPA/IPA

グレープフルーツ

ビタミンCを豊富に含み、シミやソバカスを防ぎ美肌効果があります。独特の苦味成分はポリフェノールの一種であるリモノイドによるものです。

リモノイドは血栓を防止する働きがあり、強い抗酸化作用によりがんを抑制する効果があります。

また、酸味の成分のクエン酸は、疲労の回復や食欲増進の働きがあります。

多く含まれる栄養素:ビタミンC | クエン酸

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編集部

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