小雪(二十四節気): 2016年11月22日〜12月6日
冷え込みが強くなり雪が降る頃です。「小」とつくように、まだ多くの雪は振らず積もることも少ない時期ですが、空気が乾燥し、北風が吹き本格的な冬もすぐそこまで来ていることを感じられます。冬の備えを整えておきましょう。
初候
虹蔵不見:にじかくれてみえず
日の光が弱まる時期です。虹は太陽の光が空中の水滴に屈折することで現れます。この時期は日の光が弱まるため、ぼんやりと見えたりすぐに消えてしまうことが多くなります。
次候
朔風払葉:きたかぜこのはをはらう
朔風とは北風のことで、北風が木の葉を散らす頃です。紅葉した葉は木枯らしによって少しずつ舞い落ち、落ち葉の絨毯が作られます。葉をなくした木の姿から冬の訪れを感じます。
末候
橘始黄:たちばなはじめてきばむ
橘の実が黄色くなる時期。橘は常緑樹で絶えず緑の葉をつけていることから、永遠や長寿の象徴とされていました。京都御所の正面右側にも植えられ「右近橘」と呼ばれています。
小雪(しょうせつ):旬な食材
ほうれん草
鉄分を多く含みます。鉄はヘモグロビンの成分となり全身に酸素を運ぶため、貧血予防や疲れにくくする働きがあります。
鉄の吸収を助けるビタミンCも含み、免疫力を高め、疲労回復の効果があります。また、抗酸化作用のあるβカロテンは、がんの予防や皮膚や粘膜の健康を維持して免疫力を高めます。
多く含まれる栄養素:鉄分 | ビタミンC | βカロテン
ゆり根
主成分はでんぷんでエネルギー源となります。過剰なナトリウムを排出する働きのあるカリウムは、むくみを予防改善します。また、食物繊維を含み腸のぜん動運動を促すため、便秘予防や下痢の改善に効果があります。
妊娠中の女性の摂取が推奨されている葉酸も多く含まれます。葉酸は胎児の細胞分裂に関わり先天異常のリスクを低下させる働きがあります。
多く含まれる栄養素:カリウム | 食物繊維 | 葉酸
大豆(だいず)
大豆の約3割はタンパク質で、体内で合成することの出来ない必須アミノ酸がバランス良く含まれます。
女性ホルモンの働きを助けるイソフラボンを含み、更年期障害の緩和や骨粗鬆症の予防に効果があります。
また、不飽和脂肪酸の大豆レシチンは、コレステロールを抑制し、血行を良くするため、動脈硬化や脳卒中などの予防や改善をします。
多く含まれる栄養素:タンパク質 | イソフラボン
蜜柑(みかん)
みかんに多く含まれるビタミンCは、シミやそばかすを予防し美肌効果があり、さらに抗酸化作用を持ち免疫力を高めます。
白い筋に含まれるヘスペリジンはポリフェノールの一種で毛細血管を強くする働きがあり、血行を良くして冷えを改善します。また、袋には食物繊維のペクチンが含まれ、便秘予防に効果があります。
多く含まれる栄養素:ビタミンC | 食物繊維 | 便秘の食事対策
蟹(かに)
高タンパク低カロリーで、代謝に必要なビタミンB1やB2を多く含むため太りにくい食材です。
赤い色素の成分であり、強い抗酸化作用を持つアスタキサンチンはカロテノイドの一種で、体内の活性酸素を除去するため老化やがんの予防効果があります。
タウリンは肝機能を強化し、血中コレステロールを抑える働きがあります。
多く含まれる栄養素: ビタミンB1 | ビタミンB2 | アスタキサンチン | タウリン