芒種(二十四節気):2016年6月5日〜6月20日
麦や稲など芒(のぎ)のある穀物の種をまく時期で昔はこの時期に田植えをしていました。主食が米である日本人にとっては大切な時期で、無事に穀物が育つように田植えのお祭りを行っている所もあります。梅雨入りをして蒸し暑さを感じるようになります。
初候
螳螂生:とうろう(かまきり)しょうず
秋に草木に産み付けられた卵からカマキリがかえる時期です。カマキリは幼虫期から捕食性が強く、獲物を狙う時に前足をあわせ祈るような姿をすることから「おがみ虫」という別名もあります。
次候
腐草為蛍:ふそう(かれたるくさ)ほたるとなる
直接的には腐った草が蒸れて蛍になるといった意味ですが、水辺で蛍が飛び交う頃を言います。蛍はオスとメスが自分の居場所を知らせるために発光し、きれいな水と水辺の土が生育には必要ですが生息域が年々少なくなっています。
末候
梅子黄:うめのみきなり
梅の実が熟して黄ばむ頃です。この時期の雨は「ばいう」と言います。梅の実が熟す頃ということから「梅雨」と呼ばれていますが、カビが生えやすい時期の雨という意味で「黴雨」と記されることもあったそうです。
芒種(ぼうしゅ):旬な食材
トマト
ズッキーニ
大葉
大葉のさわやかな香りはぺリアルデヒド成分によるものです。殺菌作用があり、刺し身など傷みやすいものにそえることで食中毒予防の効果があります。また、この香り成分は嗅覚を刺激することで、胃液の分泌を促し食欲を増進させてくれます。βカロテンを豊富に含むので、抗酸化作用によってアンチエイジングやガン予防に効果があります。
多く含まれる栄養素:βカロテン(カロテノイド)
梅
梅の酸味成分であるクエン酸は疲労回復効果があります。さらに、クエン酸には食欲増進作用や、胃液などの消化酵素の分泌を促し消化吸収を助ける働きがあります。梅干しに含まれるピルビン酸は、肝機能の強化の作用があるので、二日酔い予防に有効です。梅干しや梅酒、梅ジュース、梅ジャムなど長期の保存が可能なものが多いので、食事に取り入れてみましょう。
多く含まれる栄養素:クエン酸