春に向けて、冬にしておきたい「美肌の食生活」とは

冬から春にかけては、お肌が乾燥して代謝も落ちてお肌が荒れやすくなります。このような時期の食事と栄養を3つのステップでお伝えしますので、4月からの新しいスタートを美肌で出発しましょう。

「冬が旬の食材」で代謝をあげよう

★冬が旬の根菜類を上手に使って芯から温まる料理を!

実は、冬の寒い時期の方が温かい季節よりも体の代謝は上がるのですが、暖かい部屋で暖房をきかせて暴飲暴食で、動かずにいると代謝が落ちます。

代謝が落ちると、太りやすくなり老廃物がたまりお肌が荒れてきます。また寒さから血流が悪くなり「冷え」にも悩まされていきます。


そんな時には、意識的に体を温める食材を選んで食べましょう!

東洋医学では、冬に体を温める食材は「冬が旬の根菜類」と言われています。にんじん、ごぼう、里芋、さつま芋、かぶ、大根、しょうがなど、冬が旬の根菜類は、寒さに負けない美肌を作るのに持ってこいです。

これらの根菜類は、ビタミンA、C、E、食物繊維やミネラルなどを多く含み、体を温める作用があります。「冬至に冬の野菜のかぼちゃを食べると風邪をひかない」と言われているのも、かぼちゃのビタミンAやビタミンCが粘膜を強くし抵抗力をつけてくれるからです。

この冬に美味しい野菜たち。生で食べると体を冷やす作用があるものがあるので、煮物や汁物にして温かくいただきましょう。

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ビタミンA
ビタミンC
ビタミンE
食物繊維
ミネラル
冷え性の食事対策

「良質なタンパク質とB6」で基礎から作る!

★コラーゲンが含まれる質のいいタンパク質をお鍋で!

冬の冷たい風でもお肌を守るために、体の中から丈夫にしていくのに必要な栄養素は「タンパク質とビタミンB6」です!


タンパク質は、お肌を作る元となる栄養成分。良質なタンパク質をバランスよく摂取することはもちろんなのですが、冬のお肌のケアには「コラーゲン」に注目しましょう。

「美肌に良い」とされる「コラーゲン」はタンパク質の一種で体内のコラーゲンのうちの40%が皮膚に存在しています。

通常タンパク質は、アミノ酸まで分解された後は再構成されるので、「コラーゲン」そのものを食べたからと言ってお肌に直接関わるとは限りません。

しかし、最近の研究では低分子のコラーゲンでは、肌の保湿に効果があると言われる説もあります。効果を期待するには、まだまだ研究が必要な栄養素の一つではありますが、冬のこの時期は、フカヒレ、スッポン、豚骨、など、こってりとしたゼラチン質のコラーゲンを含む料理が美味しく感じる季節でもあります。寒い冬にコラーゲンが豊富な美肌鍋を楽しむのも良いですね。

関連ページ: コラーゲンについて


そして、タンパク質を体にうまく取り入れていくために重要なのがビタミンB6。不足すると湿疹や皮膚炎、口内炎、ニキビなどができやすくなるお肌には重要な栄養素です。

ビタミンB6は、マグロ、カツオ、サケ、サンマなどの魚や、牛、豚、鶏のレバー類、豆類、ナッツ類、バナナやさつま芋などに多く含まれています。この時、ビタミンB2も合わせてとることを忘れずに!

ビタミンB2は、B6と一緒に皮脂量を調節してくれます。肌荒れが目立つ方は、特に意識して摂っていきましょう。

<関連ページ>
タンパク質
ビタミンB6
ビタミンB2

「お休み前の飲み物」で安眠を!

★自分にあったお休み前のハーブティーを見つけるのも楽しみの一つ

冬から春にかけては、何かと夜の会も増えてきます。

お酒を呑むと眠くなる方もいらっしゃると思いますが、多量にアルコールを呑んだ場合の睡眠は浅くなります。

アルコールは分解される時に「アセトアルデヒド」と呼ばれる有害な物質ができます。この「アセトアルデヒド」ができる流れの中で、神経が刺激されたり、のどが渇いたりします。そのため、たくさんのお酒を呑むと、眠りが浅くのどが渇き、目が覚めて気分が悪い状態になるのです。

そして、この睡眠不足や水分不足はお肌の敵。眠りが浅くなりがちな会シーズンの後、睡眠前の飲み物として温かくリラックス効果のあるハーブティーがお勧めです。中でも「カモマイル」「ラベンダー」などいかがでしょう。「カモマイル」「ラベンダー」には体を休めるリラックス効果があり、安眠を誘います。


また寝る前に、牛乳をのむと「安眠になる」と言われる方もいます。牛乳には、カルシウムが豊富に含まれ「落ちつける効果がある」と言われています。

その他にも胃粘膜の保護をする作用もあるので、疲れた胃腸を休めるのに向いています。どちらにしても「安眠に良い」とされる飲み物に含まれる中には、その成分が全て影響するほどの量が含まれているわけではありません。

しかし、寝ている間に人は汗をかき、知らぬ間に水分が失われていくので乾燥したこの季節、寝る前に落ち着いて「いっぱいの温かい飲み物」をとり、しっかり水分補給」をしてから眠ることが美肌へつながります。

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カルシウムの栄養・効果と摂取上の注意点
美容のゴールデンタイムは寝る前3時間で決まる!!睡眠美容の鍵



この記事を書いた人
松下 和代
松下 和代

栄養士・調理師・保育士・食品アドバイザー

食事は、「心のこもった温かい手で」をモットーに、栄養士取得後、包丁とギターを抱えて、児童養護施設に住み込みで働く。さらに、栄養士として実績をつむために、ミルク会社のメールマガジンの編集・栄養・保育の相談を担当して、栄養相談の実績をつむ。三人の子のママ。