ダイエットを成功に向けた行動変容!「関心期」の人が実行することとは?
前回は、行動を習慣として定着させるための「行動変容」と、行動変容ステージモデルの無関心期にいる人への働きかけについて解説しました。今回は、実際に自分がダイエットをしようと思っている方に向けた働きかけの例をご紹介します。
行動変容ステージモデルのおさらい
前回、行動変容ステージモデルには「無関心期」「関心期」「準備期」「実行期」「維持期」の5つのステージがあることを解説しました。
今回ご説明する「関心期」は、行動を変えようという意識があるけれど、まだ方法も定まらず、行動に移せていない…という人が対象です。
<表1> 行動変容ステージモデル
無関心期 | 6ヵ月以内に行動を変えようと思っていない |
---|---|
関心期 | 6ヵ月以内に行動を変えようと思っている |
準備期 | 1ヵ月以内に行動を変えようと思っている |
実行期 | 行動を変えて6ヵ月未満である |
維持期 | 行動を変えて6か月以上である |
ステージごとの働きかけ②関心期
関心期では、ダイエットで得られるメリットは理解できているけれど、具体的なダイエット方法はまだ模索しており、行動に移せていない…という段階の人です。このステージで必要な働きかけは、行動変容のための方法を定めることです。
ダイエットをするにあたって何が不安なのか、どんな障害があるのかを書き出してみましょう。例えば、仕事上の付き合いでの飲み会は外せない、忙しくて運動をする時間が取れないなど、不安や障害だと思ったことはどんな小さなことでも全て書き出します。
クリアできそうな「不安・障害」から実行していく
ダイエットには思い切った行動の変化が必要、そう思っていませんか。この関心期では、自分に少しずつ自信を与えることを重視し、書き出した内容から、まずは“今の”自分にでもクリアできそうなものから順に並べていくのがポイントです。
例えば、毎日食べているお菓子をやめる。といった思い切った変化ではなく、量を3個から2個にしてみる。ほんの少しカロリーの低い種類にしてみる。など、ちょっとした目標を立てててみましょう。
ちなみにこの方法は「スモールステップ法」という考え方に通ずるもので、教育分野でも採用されている考え方。小さな目標を積み重ねていくことで、最終的な目標を目指していくというものです。
もちろん、取り入れられそうなものがあれば実行してもOK。ただし、ほんの小さな変化でもいいので、この準備期に行動をするのであればやめないで続けられそうなものだけを選んでください。
自分の趣味・嗜好と関連付けてもOK
その他、自分にとって苦にならない方法を探してみるのもおすすめ。例えば、流行のガジェット好きの方なら、スマートフォンと連動したアプリや活動量計を活用してみたり、カメラ好きの方ならば、休日には少し歩いた先にある風景を撮りに出かけてみたり…
それ以外にも、自分の趣味と食事や運動を結びつける工夫はないか、探してみるのも楽しいかもしれません。
今回は、関心期の人に向けた働きかけの方法を解説しました。何よりも自分が苦にならない方法を一つでも良いので探すことが大切です。次回は、準備期・実行期の2つのステージについての働きかけを解説します。