2016年12月12日更新

リジンの効果と摂取上の注意点について

必須アミノ酸の1つで、体の組織の修復や成長を促し、抗体、ホルモン、酵素などの材料となります。脂肪をエネルギーとして燃焼させるために欠かせないカルニチンはリジンとメチオニンから合成されます。 リジンはブドウ糖の代謝を促進し、疲れをとって集中力を高めます。また、肝臓の機能を高める、育毛効果など多彩な機能を持つアミノ酸です。

リジンの効果と摂取上の注意点について

リジンの性質と働き

私たちの体の16~20%を占めるタンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されています。

そのうち9種類(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファン)は必須アミノ酸と呼ばれ、体内で合成することができず、食事によって摂取しなければなりません。

リジンは必須アミノ酸の1つで、牛乳から発見されたアミノ酸です。生体のタンパク質中には2~10%含まれます。


タンパク質の吸収を促進させブドウ糖の代謝やカルシウムの吸収を促進する働きを持っており、疲労回復、集中力アップ、骨を丈夫にする効果があります。

体内では細菌やウィルスの侵入を防ぐ抗体を作り、身体の成長と免疫力の向上に大きな役割を果たします。

感染症に対する抵抗力を高め、唇などに疱疹を起こす単純ヘルペスウィルス感染を予防する効果があります。また、脳卒中の発症を抑制する作用があるとされています。

リジンにはアルコールの摂取などによって弱った肝機能を向上し、脂肪を分解する酵素の働きを活発にして脂肪酸の利用を促進します。

近年、海外ではリジンの摂取による育毛効果が証明され、アメリカで特許を取得するなどヘアサポート素材としても注目されています。

関連リンク: タンパク質 | カルシウム

リジンを含む食品

魚介類、肉類、豆類などに多く含まれます。

◇食品100gあたりの含有量
まさば(焼き) 2600mg
さわら(焼き) 2400mg
ぶり(焼き) 2400mg
豚ヒレ肉(焼き) 3500mg
鶏むね肉(焼き) 3000mg
大豆(乾) 2400mg
納豆 1100mg

リジンの摂取と食べ合わせ

成人の必須アミノ酸の推定平均必要量は、リジンでは25mg/kg 体重/日、38mg/g たんぱく質としています。体重60㎏の成人では1日に約1500mgが推奨される必要量となります。


9種類の必須アミノ酸のバランスのことをアミノ酸スコアといいます。それぞれのアミノ酸が全て必要量を満たしていれば、アミノ酸スコア100となります。

100以下のものを制限アミノ酸といい、最も低いものを第一制限アミノ酸と呼びます。

アミノ酸全体の働きは、最も低いアミノ酸のレベルに制限されるため、アミノ酸の摂取はバランスがとても大切です。必須アミノ酸は全ての種類が必要量を満たしていることが重要で、1つでも不足すると体内での利用効率が低下します。

牛乳、卵、肉類はアミノ酸スコアが100で非常にアミノ酸バランスの良い食品です。

精白米はアミノ酸スコアが61、小麦は36~42、とうもろこしは32で第一制限アミノ酸はリジンです。リジンを多く含む食品と同時に食べるようにし、主食、主菜、副菜のそろったバランスのよい食事を心がけましょう。

リジンの過剰症、欠乏症

リジンは、普通の食生活であれば摂りすぎることはありませんが、サプリメントなどから過剰摂取することによって腎機能障害になる可能性があります。

精白米や小麦などの植物タンパク質はリジンなど制限アミノ酸があり、穀類だけなど偏った食生活では欠乏症を招く恐れがあります。

疲労感、めまい、貧血、肝機能の低下などが起こることがあるので、リジンを多く含む食品を組み合わせて補いましょう。

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