2016年12月14日更新

ヒスチジンの効果と摂取上の注意点について

必須アミノ酸の1つで、ヒスチジンからアレルギー反応に関わるヒスタミンが合成されます。ヒスチジンは特に幼児の発育に必要となり、成長を促進する働きがあります。神経機能をサポートするだけでなく、慢性肝炎の症状緩和、ストレスの軽減、食欲の抑制や脂肪燃焼などの効果もあります。

ヒスチジンの効果と摂取上の注意点について

ヒスチジンの性質と働き

私たちの体の16~20%を占めるタンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されています。

そのうち9種類(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファン)は必須アミノ酸と呼ばれ、体内で合成することができず、食事によって摂取しなければなりません。


ヒスチジンは大人になると体内で合成できるようになりますが、子供には合成できず必須アミノ酸の1つとされ、子供の成長に特に必要なアミノ酸です。

ヒスチジンは分解されヒスタミンとなります。ヒスタミンは、私たちの体内に存在し、体内へ侵入してきた病原体などを排除するために免疫系から放出される物質です。

普段は細胞内に貯蔵され不活性の状態で存在していますが、外傷、毒素、薬物など何らかの刺激で活性化されると、かゆみ、浮腫、じんましん、鼻水などアレルギー症状を引き起こします。


ヒスタミンは神経伝達物質として中枢神経機能に関与します。また、胃酸の分泌に関与、慢性関節炎やストレス症状を緩和する作用もあります。

食品添加物としてL-ヒスチジンは、育児用調整粉乳や医薬品としてアミノ酸輸液、経口、経腸栄養剤に利用されています。


まぐろやかつお、サバなどの魚肉中には遊離の状態でヒスチジンが多く含まれています。

これらの魚やヒスチジンが多く含まれる食品を常温に放置するなど不適切な管理によって、食品中のヒスタミン産生菌が増殖してヒスタミンが生成されます。

ヒスタミンは熱に安定で、一度生成されてしまうと加熱調理済みの食品でもヒスタミン食中毒が発生します。食後30~60分位で顔面紅潮、頭痛、じんましん、発熱、吐気、動悸などの症状が現われます。冷蔵保管して早い内に食べるようにしましょう。

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ヒスチジンを含む食品

ヒスチジンは魚介類、肉類、チーズなどに多く含まれます。

◇食品100gあたりの含有量
かつお(生) 2500mg
まぐろ赤身(生) 2400mg
ぶり(生) 1700mg
鶏むね肉(焼き) 1700mg
プロセスチーズ 720mg
脱脂粉乳 100mg


ヒスチジンの摂取と食べ合わせ

成人の必須アミノ酸の推定平均必要量は、ヒスチジンでは10mg/kg 体重/日、15mg/g たんぱく質としています。

体重60kgの成人では1日に約600mgが推奨される必要量となります。妊娠中、授乳期、葉酸欠乏症の方は食事以外からの摂取は控えましょう。

ヒスタミンは過剰に活性化されるとアレルギーの症状の原因となりますが、必須アミノ酸の1つであるメチオニンは過剰なヒスタミンを減らす働きがあります。

ヒスチジンの過剰症、欠乏症

通常の食生活では体内で代謝され、過剰に摂取することはないと考えられます。

子供はヒスチジンを合成できず、不足すると成長不良が起こります。

カツオやマグロなどの魚にはヒスチジンが豊富に含まれていて、十分に必要量を摂ることができるので普段の食生活に取り入れることが勧められます。

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編集部

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