雨水(二十四節気)の旬な食材 : 2017年2月18日〜3月4日
雪が雨に変わり、徐々に春らしくなっていきます。農作業の準備を始める頃でもあります。暖かい日が続いたと思えば急に寒くなり、寒暖の差が激しくなるので体調管理をしっかりとしましょう。
また、雨水の日に雛人形を飾ると良縁に恵まれると言われています。
初候
土脉潤起:つちのしょううるおいおこる
雨が降って土を湿らせる頃です。寒さで凍っていた土も、春の柔らかな雨で温かくなります。立春以降に初めて吹く強い南風を春一番と呼びますが、この時期に発生することが多いようです。春一番が吹いた翌日は寒くなるので気をつけましょう。
次候
霞始靆:かすみはじめてたなびく
春霞(かすみ)がたなびき始める時期です。「たなびく」とは、遠くの景色がぼんやりと見える状態で、霧や靄(もや)が原因です。夜の同じ現象を朧(おぼろ)と呼び、霞んだ空に浮かぶ「朧月」は春のお月様として古くから親しまれています。
末候
草木萠動:そうもくめばえうごく
草木が芽吹き始める頃です。日差しからも春らしさを感じ、草木の芽が膨らみ始め、息吹が満ちていきます。3月3日の雛祭りは旧暦では桃の花が咲く頃だったため「桃の節句」と呼ばれるようになったそうです。
雨水(うすい):旬な食材
新玉ねぎ
催涙成分である硫化アリルは、血栓を防ぎ、悪玉コレステロールを減らす働きがあるため、血液をサラサラにして動脈硬化などの生活習慣病を予防する働きがあります。
また、加熱や水にさらすことで効果が落ちるため、生で食べるのがおすすめです。糖質の代謝に欠かせないビタミンB1も多く含まれ、硫化アリルは体内でアリシンに変化し、ビタミンB1の吸収率を高めます。
多く含まれる栄養素:ビタミンB1
セロリ
シミやソバカスを防ぎ肌の潤いを保つ効果のあるビタミンCや、老化防止効果や血管を拡張して血行を促進するビタミンEが多く含まれます。どちらも強い抗酸化作用を持ち、アンチエイジングや生活習慣病の予防効果があります。
カリウムも豊富で、体内の余分な塩分を排出し、むくみを予防します。
多く含まれる栄養素:ビタミンC | ビタミンE | カリウム
わかめ
海藻特有の成分であるヨウ素は、代謝を活発にし、甲状腺ホルモンを作り出す働きがあります。骨や歯を形成するカルシウムも豊富なため、子供は積極的に取り入れたい食材です。
ぬめり成分でもあるフコダインやアルギン酸は食物繊維の一種で、便秘の予防になるほか、抗がん作用が高いと言われています。
多く含まれる栄養素:ヨウ素 | カルシウム | 食物繊維
ハマグリ
旨味成分であるグルタミン酸は、神経伝達物質として体内で働き、脳機能を活性化する働きがあります。亜鉛を多く含み、細胞の合成を促す働きがあるため、成長期の子供には必要不可欠な栄養素です。不足すると味覚障害が起きることもあります。
二枚対になっていることから夫婦円満になると言われ、ひな祭りの定番食材となっています。
多く含まれる栄養素: グルタミン酸 | 亜鉛
ヒラメ
高タンパク低脂肪で、淡白な味のため子供からお年寄りまで幅広く食べられます。カルシウムの吸収を助けるビタミンDが多く含まれ、骨や歯の成長を促進して骨粗鬆症を予防する働きがあります。
ヒレ部分のえんがわには、コラーゲンやコンドロイチンが多く含まれ、関節痛の改善や血管を強くしてアンチエンジング効果があるとされています。
多く含まれる栄養素: ビタミンD | コラーゲン
関連リンク
*旬の食材を食べた方が良い理由
*立春(二十四節気): 2017年2月4日〜2月17日