歌手時代の食生活で起こった「肌の異変」とその対策方法
17歳で「アジアボーカリストオーディション」に合格し、高校を卒業して歌手としてデビューするため上京した私。
19歳でありがたいことに歌手デビューの夢が叶うのですが、デビューしたばかりの頃は地方でのキャンペーンやイベントなどでとても忙しく、また慣れない東京生活のストレスもありすごく辛い時期を過ごしました。
今回はそんな歌手時代に起こった私の体の変化についてお話します。

コンビニ弁当で肌がボロボロになってしまった。

大阪から一人で上京し、一年ほど歌とダンスのトレーニングをした後、私は2000年に歌手としてメジャーデビューをしました。
上京してすぐの頃はそこまで忙しくはなく、料理をする時間やゆとりもあったので、毎日しっかり自炊をして栄養のある食事をしていました。
ですが、デビューが近づくに連れ地方でのイベントやキャンペーンが多くなり、家には寝に帰るだけの生活になっていったのです。
外にいる時間が多く、朝は菓子パン、お昼はコンビニのお弁当、夜は外食。
そんな生活を半年ほど続けた頃、いきなり顔に湿疹が出ました。
食生活の乱れと睡眠不足ですでに肌がとても荒れている状態だったにもかかわらず、原因不明の赤い湿疹が顔じゅうにできてしまいとてもショックで落ち込んだのを覚えています。
病院に行くと、ストレスと睡眠不足、栄養不足と疲労が重なって出ているのではないかと言われました。そしてその時に行った皮膚科の病院の先生に、
「人間は食事と睡眠が基本です。そこを整えなさい。」
と強く言われたのです。
大阪名物ミックスジュースで健康を取り戻した!!

肌がボロボロな上に湿疹までできてしまい、3日間仕事を休むことになった私は落ち込みながら大阪の母親に電話をしました。
私「お母さん、私栄養不足や疲労で顔に湿疹が出たんよ。」
母「えーー!えらいこっちゃ!大事な時期やのに!野菜食べてるんか?」
私「食べてない。」
母「そらあかんわ!野菜食べ!煮物作り!」
私「作る時間ないし、作る元気ないねん。」
母「ほなミックスジュース作り!それやったら飲めるやろ?」
私「ミックスジュース?」
母「そう、時々家で飲んでたやろ?牛乳、バナナ、りんご、ほうれん草、人参。入れてスイッチ ピッってやるだけや!」
私「入れて混ぜるだけ?」
母「そうや、それを毎朝飲み!ミキサー送ったるわ!」
数日後、ミキサーが届き、私はそれから毎朝ミックスジュースを作りました。
フルーツや野菜はその日の気分で変えて、牛乳も豆乳と半分半分にしてみたりしながら、今でいうスムージーを毎朝飲んだのです。
そして、なるべく外食を減らし、夜は遅くなっても自分で自炊をしてご飯を作るようにしました。
それから3ヶ月くらいたった時、荒れていた肌が少しずつ元に戻っていき、いつもの元気な肌になっていったのです。
半年を過ぎた頃には湿疹もすっかり消え、吹き出物もなくなりました。
ハチミツパックでお肌がツルツルに!!

ミックスジュースと共に、当時行っていたのがハチミツパックでした。
市販の保湿パックを最初は使っていたのですが、アルコールの成分がが多く含まれているものが多く、吹き出物に染みて痛みを感じてしまい使えなくなりました。
歌手という職業柄、喉にいいハチミツだけは家にたくさんあり、ハチミツは肌にいいという噂を聞いてパックとして試してみたのです。
▷ 蜂蜜マッサージ
① お風呂に入り、洗顔をしたあとしっかりと顔を拭く
②ハチミツを手に取り、まんべんなく顔全体に塗る
③そのまま湯船にゆっくりと浸かり10分くらい放置
④両手の指先の腹でくるくると優しく顔をマッサージ
⑤ぬるま湯で洗い流す
一週間に一度くらいのペースでその頃はやっていましたが、毛穴の汚れもとれてすっきり爽快です! 口の中に入っても安全なものなので安心してパックをすることができました。
肌の状態ははストレスと睡眠と密接に繋がっているということを思い知った19歳の私。
普段から何を食べているのか、質のいい睡眠がとれているか、これが本当に大切なことだったんですよね。
そして、しっかりとした食事を続けられている時は、体も心も安定しているように思います。わかっているけどめんどくさい、でもめんどくさいことがものすごく大切。
これからの季節、少し寝苦しい夜が続きますが栄養のある食事といい睡眠を心がけて、うまくストレスを逃がしながら、弾ける夏を過ごしたいですね!!
栄養士からのワンポイント!
多忙で、一人暮らしでのライフスタイルでは自炊するのがなかなか大変で、ついつい外食やコンビニ、レトルト食品などで手軽にすましてしまいがちです。
歌月さんの食生活では「肌荒れ」が乱れた食生活で症状として出てきましたが、外食やコンビニ、レトルト食品で簡単に済ましてしまう食生活は、栄養バランスや食事の偏りから「肥満」「高血圧」「免疫力の低下」がおきることがあります。
それは、外食やコンビニ、レトルト食品では、保存期間をのばし、味のバランスを良くするために塩分や油を家庭で作る料理よりも多く使われるケースが多いからです。また食品を長持ちさせるために保存料や添加物も含まれるため、天然の食材よりも体に負担がかかり免疫力も低下しやすくなります。
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近頃では、添加物や保存料の入っていないタイプの加工食品も出回っていますが、製造過程でどうしても衛生面を維持するために、殺菌を行い体に良い菌も減らしてしまう恐れがあります。また、食品表示には含まれていなくても、原材料に保存料や添加物等を利用していることもあります。
すべての加工食品が体に悪いわけではありませんが、すべてを加工食品に頼らずに、新鮮な食材を買って自分の体にあった食品を調理し食べる心がけが大切です。
しかし「自分です自炊する」となると、忙しい方にはなかなか難しいことがあります。そんな時は、歌月さんのように、野菜や果物をスムージーにするのはとっても有効でしょう。
利用された食材も「牛乳、豆乳、りんご、ほうれん草、人参」と比較的手に入りやすい食材です。牛乳や豆乳はたんぱく質の補給に、ほうれん草や人参は緑黄色野菜として、リンゴはビタミンミネラルの補給に役立ちます。
ここに、少しオメガ3系の油(しそ油など)を少し加えると、油に溶けるタイプのビタミン(脂溶性ビタミン)は吸収がよくなります。
そして、肌荒れに使われた蜂蜜は、酵素やビタミン、ミネラルが豊富に含まれ保水性や吸収性に優れています。化粧液としても、そのまま食べてもお肌に潤いを与えてくれると思います。
*蜂蜜の効果は個人差があるためお肌に利用する時は、専門家の指導のもとおこなってください。
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