小満(二十四節気):2016年5月20日〜6月4日
陽気がよくなり、草木も青々と茂り、全てのものが成長し満ち始める頃です。「小満」には秋にまいた麦に穂がつき収穫を迎え安心するという意味もあります。梅雨に入る前にぐずついた天気が続く「走り梅雨」が始まり、春が終わりをむかえ本格的な梅雨が始まります。
初候
蚕起食桑:かいこおきてくわをはむ
蚕が桑の葉を盛んに食べ始める時期です。蚕を育て、繭をとる養蚕は戦前まで日本では主要産業でした。養蚕が盛んな地域では蚕が食べる音が小雨のように聞こえたそうです。
次候
紅花栄:べにばなさかう
紅花の花が咲きほこる時期。紅花というと食用油である紅花油が有名ですが、古くから染料や口紅などに使われていました。また、乾燥させた花は生薬として血行促進効果があります。
末候
麦秋至:ばくしゅう(むぎのとき)いたる
麦が熟して収穫される頃です。麦畑は一面金色に輝き、麦の穂が風で波のように揺らぎます。「秋」という言葉に収穫の意味が込められています。
小満(しょうまん):旬な食材
キャベツ
キャベツから発見されたビタミンUはキャベジンとも呼ばれます。胃腸粘膜の修復に必要なタンパク質を合成し、胃酸の出過ぎを防ぐ効果があり、二日酔いだけでなく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防します。
また、ビタミンCが豊富で、免疫機能を高め、コラーゲンの生成を促進します。どちらも、外葉や芯に多く含まれます。ビタミンCやUは加熱に弱いので、生で食べるかスープなどにして汁ごと食べるといいでしょう。
多く含まれる栄養素: ビタミンC
にんにく
さくらんぼ
びわ
成分の多くは水分ですが、βカロテンやカリウムが豊富に含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変化し、喉や鼻の粘膜を保護して抵抗力を高めます。
また、びわの実は古くから民間療法に用いられ、びわ茶には風邪予防、疲労回復、利尿などの効果があると言われています。
さらに、びわの葉は殺菌力があるため、湿疹などの皮膚トラブルに用いられます。
多く含まれる栄養素:βカロテン(ビタミンA) | カリウム