2016年6月30日更新

「乳幼児期の食生活」で気をつけたい栄養のこと

生まれた直後は乳汁から始まり、ペースト状、固形食へと徐々に離乳食を進め、幼児食へとつながっていきます。食事内容や回数が変化する中で食事リズムの基盤を作っていきます。嗜好や食への興味が形成される時期なので、赤ちゃんのペースにあわせて楽しく進めていきましょう。

乳幼児期の食事概要

ポイント1母乳には栄養素以外に免疫物質も含まれる
ポイント2離乳食の段階を進めながら食事のリズムを作っていく
ポイント3薄味で栄養バランスの良い食事をする

1日に必要なエネルギー1~2歳:男950Kcal、女900Kcal
3~5歳:男1300Kcal 、女1250Kcal
摂取したい栄養素鉄(9ヶ月以降)
注意したい食べ物果物以外はしっかりと加熱し、満1歳まではちみつ、黒砂糖は与えない。
アレルギーの原因となる卵、牛乳、小麦、そば、落花生など。
のどに詰まりやすいもちや落花生。

関連リンク: 

乳汁栄養

母乳にはタンパク質、ビタミン、ミネラル、脂肪分などの栄養素だけでなく、ホルモンや酵素なども含み、赤ちゃんが成長するために必要なものが含まれています。

関連リンク: タンパク質 | ビタミン | ミネラル | 脂質

出生後4~5日までにでる乳を初乳と呼び、感染を予防する免疫物質(ラクトアルブミンやラクトグロブリン)を多く含みます。その後分泌される乳は成乳と呼ばれ、発育に必要な栄養素を含み、消化吸収しやすいのが特徴です。

ただし、母乳の成分は母親の食生活に左右されるので、バランスの良い食事を取るように心がけましょう。

関連リンク: バランスの良い食事をとるために知っておきたい3つの食事法

離乳栄養

 成長に必要なビタミンやミネラルは、生後5ヶ月ころまでは母乳や胎児期の蓄えで対応していますが、それ以降は成長に伴い不足していきます。他の栄養素も不足していくため、生後5~6ヶ月を目安に離乳食を開始します。

 離乳食を開始する目安は、首がしっかり座っていること、支えてあげると座れること、食べ物に興味を示していることなどです。赤ちゃんはスプーンを口に入れると舌で押し出す「哺乳反射」をもともと持っていますが、これが少なくなってくることも重要です。

 開始後1ヶ月は、1日1回の離乳食を与えます。この時期は離乳食からの栄養補給はわずかで、食べ物に慣れることが目的です。基本はドロドロしたペースト状のものにし、10倍かゆからスタートし、野菜・イモ類、豆腐・白身魚と進ませます。離乳食の後は、母乳または人工乳を与えます。

 ペースト状の食事に慣れたら、1日2回に増やし、舌でつぶせる固さにしていきます。生後9ヶ月頃からは1日3回にし、歯ぐきでつぶせる固さにします。食品も、魚は白身魚から赤身魚、青身魚と進み、肉は脂肪の少ない鶏ささみから始め、レバー、鶏胸肉、牛赤身肉と進みます。卵は卵黄から与え全卵へと移行します。

注意したいこと

・果実以外はしっかりと加熱し熱を通しましょう。

・生後9ヶ月以降は鉄不足となりやすいので、レバーやひじきなどを積極的に取り入れましょう。

・新しい食品を与える場合は、さじ1杯から与え様子をみて徐々に増やしましょう。特に、卵、牛乳、小麦、そば、落花生はアレルゲンになることが多いので注意しましょう。

・離乳食の開始頃は味付けの必要はありません。徐々に調味料を使用できますが、かつおだしやこんぶだし、野菜スープなどを利用し薄味にします。

・はちみつ、黒砂糖は乳児ボツリヌス症予防のため、満1歳までは避けましょう。

離乳食の進め方

月齢食事回数と目標食事の状態
5~6ヶ月1日1回食
食べ物に慣れる
ペースト状
7~8ヶ月1日2回食
食事のリズムを作る
舌でつぶせる固さ
9~11ヶ月1日3回食
食事のリズムを大切にする
歯ぐきでつぶせる固さ
12~18ヶ月1日3回食(+間食)
手づかみ食べを十分にさせる
歯ぐきで噛める固さ

幼児食

 エネルギーや栄養素の大部分を食べ物から取れる状態になると離乳は完了し、その後就学前までの食事を幼児食と呼びます。この期間は、必要な栄養量は多いですが消化機能が未熟なため、1回の食事に食べられる量が多くありません。

 そのため、1日3回の食事に加え、1~2回の間食を与えます。間食は、食事の一部と考え、食事で不足しがちなビタミン、ミネラルなどを補う為、果物や牛乳、イモ類など積極的に取り入れましょう。

 大人と同じように、主食・主菜・副菜を組み合わせ、バランスのよい食事になるようにしましょう。食品を幅広く使用し、調理法や味付けにも変化をもたせ様々な味を体験させます。からしやわさびなど刺激性のある食品は避け、もちや落花生などのどにつまらせやすいものにも注意しましょう。

 朝食を食べない、夕食が遅い、間食を摂り過ぎるなど食生活自体が乱れてしまうと、その後の食生活にも影響がでます。生活リズムをしっかりと整え、身体をいっぱい動かすことで空腹感を覚えると自然と食欲もわき、好き嫌いも少なくなります。

自我の現れとともに、好き嫌いや食べムラも出てくる時期ですが、何かのきっかけに急になくなることも多いものです。無理に食べさせようとせずに、大人がおいしそうに食べるなど自然と食べられる環境を心がけましょう。家族とともに食卓を囲むのは、コミュニケーションや社会性の発達につながります。

乳幼児期の関連リンク

離乳食のスタート「はじめのひとくち」

「授乳・離乳の支援ガイド」(厚生労働省発表 平成19年3月)

この記事を書いた人
ライフミール栄養士
ライフミール栄養士

編集部

ライフミール所属の栄養士です。 私たちは、「正しく、美味しい食生活」を少しでも多くの方に送って頂けるように、まずは正しい判断基準を持つための基礎的な栄養学に始まり、楽しく興味を持って頂けるようなコンテンツの提供や、専門性の強い研究テーマまで幅広い情報を発信してまいります。