不眠症・眠りが浅い人の食事対策
夜遅くまで起きていることで体内時計が乱れたり、様々なストレスを抱えていることで、十分な睡眠が取れていない人が増えています。寝付きを良くして質の良い睡眠が取れるように生活を見直しましょう。
不眠症・眠りが浅い人の症状
寝付きが悪い、眠りが浅く目がさめる、朝早く目がさめる、ある程度眠っても十分に眠った感じがしないなどの症状が続き、「睡眠不足」の状態になります。 睡眠不足になると、日中に眠気に襲われる、集中力の低下、倦怠感、食欲低下などを引き起こします。
不眠症・眠りが浅い人の原因
ストレス
何らかのストレスを抱えていると、交感神経が活発に働き、副交感神経がうまく働かなくなってしまいます。副交感神経は心身をリラックスさせる働きがあるため、眠りにつきにくくなり、さらに深い眠りがしにくい状態となってしまいます。
刺激物
カフェイン、アルコール、ニコチンなどが原因で不眠を招くことがあります。
関連リンク: カフェイン
身体や心の病気
外傷などの痛みを伴う、湿疹や蕁麻疹など痒みを伴う、花粉症や喘息など、ケガや病気の症状が原因となり眠りが妨げられることがあります。また、不安や抗うつは不眠を伴うことが多いと言われています。
生活リズムの乱れ
本来、人間には明るくなると目覚め、暗くなると眠るという体内時計が備わっています、しかし、夜遅くまで起きていたり、昼夜逆転の生活をするなどの不規則な生活が続くと、体内時計が狂ってしまい不眠になってしまいます。
不眠症・眠りが浅い人の対策
食事
トリプトファン
トリプトファンは体内で合成することが出来ず、食品から摂取する必要のある必須アミノ酸です。
精神を安定させて、睡眠を誘い寝付きをよくするセロトニンという神経伝達物質の原料となります。セロトニンは脳内で体内時計の調整を行い、副交感神経を優位にさせる働きのあるメラトニンという睡眠ホルモンに変換されます。
通常、メラトニンは夜に分泌され眠気を誘いますが、不規則な生活が続いているとメラトニンの分泌が増えずに寝付きが悪くなってしまいます。メラトニンを増やすためにはトリプトファンを積極的に取る必要があります。
トリプトファンを多く含む食品:肉類(牛肉、豚肉、鶏肉)カツオ、マグロ、乳製品(牛乳、チーズ)、大豆製品(納豆、豆腐、味噌)、穀類(パスタ、そば)など
関連リンク: トリプトファン
グリシン
グリシンはアミノ酸の一種で手足の血管を広げ血の巡りをよくする働きがあります。手足まで血液が回ると体温が外に放出され体温が下がります。体温が下がると、深い睡眠に入りやすくなり睡眠の質が高まります。
グリシンを多く含む食品:牛スジ、鶏の軟骨、エビ、ホタテ、イカ、カニ、カジキマグロなど
その他注意点
カフェイン
カフェインには覚醒作用があるので寝付きが悪くなります。夕方以降はカフェインを含む飲料を飲むのは避けるようにしましょう。
カフェインを含む飲料:コーヒー、紅茶、緑茶、烏龍茶、ココアなど
関連リンク: カフェイン
睡眠の2〜3時間前にご飯をすませましょう
人は体温が下がるタイミングで眠気が生じます。食べ物が胃の中に残っていると消化が活発になり体温が下がりにくくなってしまいます。
そのため、食事と睡眠の間には時間をあけ、夜は消化に時間のかかる脂っこいメニューを避け消化によいものにするといいでしょう。時間をあけるのが難しい場合は、腹八分目位にして満腹にしないように心がけましょう。
眠りやすい環境を作りましょう
眠りへの近道はリラックスすることです。ぬるめのお湯に長めにつかってお風呂で気分を落ち着かせたり、お風呂あがりに軽くストレッチをするのもいいでしょう。
また、パソコンや携帯、テレビなどは刺激が強いのでなるべく避け、部屋の照明を暗めにするなどの工夫をして眠りへの準備をすることも大切です。